先週は材料難の中、相対的に市場はリスク回避の流れは緩和されているが、本邦の貿易収支の赤字が拡大したことや日銀による7月の追加緩和の思惑などを背景に円売りが進行、ドル円は80円台で底堅い展開になっている。
一方、欧州圏では注目の独・仏・伊・スペインの4カ国首脳会談が行われ、欧州連合（EU）のGDPの約1％に相当する1300億ユーロ規模の成長支援策を欧州は導入すべきとの考えで合意したが、ユーロ圏共同債の導入や救済基金に関しては、ドイツが相変わらず拒否しているため、ユーロを買い戻しには一服感が生じている。その中、欧州中央銀行（ECB）による資金供給オペの担保基準緩和が発表され、ECBは資金供給オペの担保として受け入れる資産担保証券（ABS）の種類を拡大するなど、担保基準への柔軟性を示しているが、市場の反応は限定的になっている。ただ、ギリシャ新政府が財政赤字削減目標の達成時期を2年間先送りするなど、金融支援と引き換えにEUやIMFと約束した緊縮策の見直しを求める方針を明らかにしたことで、ーロ売りが再燃しつつあり、上値は限定的になって
いる。
他方、シカゴIMM通貨先物市場では、ユーロショートが漸く減少傾向を示している。ある程度のユーロ買い戻しの証であるが、潜在的にユーロ財政危機に対するリスク回避の動きは根強く、逆に、ユーロショートが改善方向を示したことで、ユーロの戻り売りの余地を残しているとの声も少なくなく、ユーロの乱高下は避けられない情勢にある。

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●今週のペットでも判る簡単チャート（事前予測実施中）
作成年月日2012年6月24日

▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)平均乖離幅　0.1800　現状乖離幅0.2144→0.1998（A）100÷101.10＝0.9891−（B）1÷1.2567＝0.7893⇒0.1998。先週の様子見78.65円から上昇に転じており、今週は売りシグナル80.45円が点灯している。尚、中期チャートにおいても売りシグナルが点灯しており、81円前後殻のナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット（79.00〜79.50）

▼ユーロドル（ユーロ円−ドル円）
平均乖離幅　24.50円 現状乖離幅　20.95→20.65円
先週の様子見1.2644から下落しており、今週は買いシグナル1.2567が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、強めの買いシグナルが点灯しており、1.25前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット（1.2750〜1.2850）

▼豪ドル（ドル円−豪ドル円）
平均乖離幅　1.50円　現状乖離幅　0.70→0.55円
先週の弱めの売りシグナル1.0089から若干下落しており、今週はポジション解消買いを伴い、様子見1.0068が点灯している。中期チャートにおいては買いシグナルが点灯しており、1.000割れからの押し目買いに妙味が生じている。★様子見

▼NZドル（ドル円−NZD円）
平均乖離幅　16.50円　現状乖離幅　16.65→16.80円
先週の弱めの売りシグナル0.7883から若干上昇しているが、今週はほぼ様子見に近い弱い買いシグナル0.7912が点灯している。中期チャートにおいても弱めの買いシグナルが点灯しており、0.7700〜0.8100のレンジ相場を形成している。
★売りターゲット（0.7950）

▼カナダドル（ドル円−カナダ円）
平均乖離幅　1.50円　現状乖離幅　2.65→1.90円
先週の様子見1.0214から若干上昇しているが、今週は弱い売りシグナル1.0242が点灯している。中期チャートにおいては売りシグナルが点灯しており、1.0300前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★様子見

▼ポンドドル（ポンド円−ドル円）
平均乖離幅　44.50円　現状乖離幅　44.95→44.50円
先週の売りシグナル1.5715から下げ足を速めており、今週は弱い売りシグナル1.5598が点灯している。中期チャートにおいては、逆に弱い買いシグナルが点灯しており、1.5400〜1.5900のレンジ相場を形成している。★買いターゲット（1.5550）

▼ドルスイス（ドル円−スイス円）
平均乖離幅　−5.50円　現状乖離幅　−4.20→−3.75円
先週の様子見0.9393から上昇に転じており、今週は売りシグナル0.9555が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、売りシグナルが点灯しており、0.96前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット（0.9350〜0.9450）

▼オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅　17.00円　現状乖離幅　17.35→17.35円
乖離幅には変化がないものの、今週は短期チャートでは弱めの豪ドル円売り・NZドル円買いが点灯しているが、中期チャートでは逆のシグナルが点灯している。過去の週間ごとの乖離幅経緯は以下の通り。15.75→17.60→17.75→18.75→19.05→18.75→18.75→17.75→19.10→19.10→18.40→18.75→18.75→18.65→18.30→18.70→18.45→18.50→18.65→18.95→19.00→20.00→19.45→19.50→18.90→17.95→17.25→18.00→17.75→17.50→18.00→17.75→17.60→17.60→17.35→17.35円★ターゲット(17.00円)

▲単純加算方式　ユーロ円＋ドル円
2007年度平均279円、2008度平均255円。2009年度平均224円、2010年度平均222.70円、2011年度は1月平均192.55円。2月平均195.30円、3月平均196.00円。4月平均203.80円、5月平均197.15円、6月平均195.60円、7月平均194円、8月平均187.70円、9月平均183.10円、10月平均181.95円、11月平均は182.70円。12月平均180.75円、2012年度1月平均175.95円、2月平均182.95円、3月平均191.30円、4月平均189.40円、5月平均181.70円、6月第1週は175.05円、第2週は178.65円、第3週は178.25円、そして、今週はユーロ円101.10＋ドル円80.45＝181.45円と円安に傾斜している。（目安＊180円以下は円売り局面⇔190円以上は円買い局面）

●欧州3大通貨比較
▼ユーロポンド　ユーロ円―ポンド円
平均乖離　20.00円　現状乖離幅　24.00→24.30円
先週の買いシグナル0.8058から変化はなく、今週も引き続き買いシグナル0.8062が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、強めの買いシグナルが点灯しており、0.80前後からの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット（0.8250〜0.8350）

▼ユーロスイス　ユーロ円―スイス円
平均乖離　19.00円　現状乖離幅　16.75→16.90円
先週の様子見1.1949から若干上昇しているが、今週は弱い買いシグナル1.2007が点灯している。中期チャートおいて弱い買いシグナルが点灯しており、1.1850〜1.2200のレンジ相場を形成している。★売りターゲット（1.2050）

▼ポンドスイス　ポンド円―スイス円
平均乖離　39.00円　 現状乖離幅　40.05→40.80円
先週の売りシグナル1.4919から若干下落しているが、今週も売りシグナル1.4893が点灯している。中期チャートおいても強めの売りシグナルが点灯しており、現状レベルからのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット（1.4500〜1.4600）

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本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資をお勧めします。尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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