売買材料多様化!リスク回避のドル買いと円買いが同居?
予想レンジ
ドル円 113.50~114.50
ユーロ円 128.00~129.00
ユーロドル 1.1250~1.1350
豪ドル円 82.00~83.00
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今週は日米の感謝祭もあり、調整主導の展開が見込まれるが、市場では米金融
政策方針を確認するためにも、バイデン大統領の次期FRB議長の指名を注目
している。パウエルFRB議長に代わってブレイナードFRB理事も有力との声
も強まっているが、市場からは同理事であればパウエルFRB議長よりもハト
派色が強いのではとの見方も少なくなく、ドルの上昇局面では一旦ドル売りに
転じることも一考であろう。ただ、相対的には株価維持のためにもサプライズ
的な事態は避けたいのが現状であり、FRBとしては、インフレ抑制も含めて、
テーパリングの開始をやや早める程度に収まる可能性が高いが、市場に対する
インパクトを限定的との見方も少なくない。その中、米債券利回りの低下や原
油価格の沈静化などを背景に、相対的にドルロングの調整売りが優勢になって
いる。
一方、ドル円は日米金利差拡大を背景に底堅い展開ではあるが、リスク回避の
ドル買いと円買いが併用されており、ドル円114円前後でもみ合い相場と化し
ている。引き続き直近のレンジ幅ドル円113.50~114.50円を重視し、同レベ
ル前後からナンピンが一考であろう。
他方、ユーロドルは欧州圏でのロックダウンが再拡大し、ストプロスを巻き込
みながら、戻りの鈍さが指摘されている。当面は統計的にも下限レベルである
ユーロドル1.1200前後が意識されるが、米ドルの調整売りも散見されるだけ
に、過度なユーロ安は描きづらい状況にある。引き続きレンジ幅ユーロドル
1.1250~1.1350を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。