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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

主要通貨(スイス除く)軒並み一進一退!ドル円81円&ユーロドル1.4150

ギリシャの追加緊縮策の議会承認を控えて警戒感が強い中、ギリシャでは緊縮策に反対する大規模デモなどが予定されている関係上、ユーロは引き続き上値の重い展開を強いられている。相対的に、原油価格の下落基調とともに、リスク回避的な動きが先行しており、ユーロ並びに資源国通貨の軟調さが顕著になっている。
一方、株式市場でもNYダウが100ドル超下落するなど、世界経済の減速観測が高まる中、リスク回避による米国債へ逃避傾向が続いており、米10年債利回りは2.9%割れまで低下しており、金利面ではドルを積極的に買いづらい環境にはなっているが、相対的に、為替相場は調整局面に差し掛かっている。
他方、米オバマ大統領は債務上限引き上げ問題で民主党と共和党の両党院内総務と会談する旨を発表しており、この問題については、ガイトナー米財務長官も議会は予算、債務上限引き上げ問題で十分に合意に達する可能性を述べており、米景気の現状を踏まえと、概ね合意に達する可能性があるが、ドルの更なる後押しとしては材料不足と言わざるを得ないだろう。
補足的になるが、本チャート(短期)上においては、避難通貨であるドルスイスの買われ過ぎを除けば、ドル円81円前後を筆頭にして、ユーロドル1.41台半ば、ポンド1.600、豪ドル1.05、そして、カナダドル0.98前後がニュートラル相場を形成しており、相場の動意付けを待ってからの始動が賢明であろう。

●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)

▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅 0.1550 現状乖離幅0.1747→0.1708
A)100÷114.15=0.8760 B)1÷1.4180=0.7052=0.1708
先週の買いシグナル80.00円から若干上昇しているが、今週も引き続き買いシグナル80.50円が点灯している。中期チャートにおいては、依然として強めの買いシグナルが点灯しており、80円前後からの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(81.00〜82.00)

▼ユーロドル(ドル円−ユーロ円)
平均乖離幅 35.20円 現状乖離幅 34.45→33.65円
先週の弱めの売りシグナル1.4306から下落に転じおり、今週はポジション解消買いを伴い、様子見1.4180が点灯している。中期チャートにおいても弱めの売りシグナルから、様子見に移行しており、1.4000〜1.4400のレンジ相場を形成している。
★様子見

▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 −2.00円 現状乖離幅 −4.95→−3.90円
先週の売りシグナル1.0619から下落に転じており、今週はポジション解消買いに伴い、様子見1.0484が点灯している。中期チャートにおいては強めの売りシグナルが点灯しており、1.0600以上からのナンピン売りに妙味が生じている。
★様子見

▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 17.70円 現状乖離幅 15.00→15.30円
先週の強めの売りシグナル0.8125から若干下落しているが、今週も引き続きは強めの売りシグナル0.8099が点灯している。中期チャートにおいては強い売りシグナルが点灯しており、現状レベルからのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(0.7800〜0.7900)

▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 −2.20円 現状乖離幅 −1.60→−0.95円
先週の弱めの買いシグナル0.9804から若干上昇しており、今週はポジション解消売りを伴い、弱めの売りシグナル0.9883が点灯している。中期チャートにおいては様子見から弱めの売りシグナルに移行しているが、先週に続いて、0.9500〜1.0000のレンジ相場を形成している。
★買いターゲット(0.98000)

▼ポンドドル(ドル円−ポンド円)
平均乖離幅 52.20円 現状乖離幅 49.50→47.95円
先週の様子見1.6188から下落に転じており、今週は買いシグナル1.5959が点灯している。中期チャートにおいては弱めの売りシグナルからポジション解消買いを伴い、弱めの買いシグナルが点灯している。1.59割れからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.6100)

▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −10.50円 現状乖離幅 −14.25→−15.60円
先週の強い買いシグナル0.8488から更に下落しており、今週も引き続き強い買いシグナル0.8377が点灯している。中期チャートにおいても強い買いシグナルが点灯しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(0.8750〜0.8850)

▼オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅 21.80円 現状乖離幅 19.95→19.20円
先週の乖離幅からは縮小しているが、今週も短期及び中期チャート共に強めの豪ドル買い・NZドル売りシグナルが点灯している。過去の週間ごとの経緯は以下の通り。18.65→19.95→21.15→22.10→19.70→19.60→18.40→19.10→18.15→20.00→20.15→21.00→21.85→22.70→21.40→22.20→22.80→23.20→21.40→22.25→23.20→22.45→21.85→22.05→20.50→20.60→18.65→19.95→19.20円
★ターゲット(21.00〜22.00円)

▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
2007年度平均279円、2008度平均は255円。2009年度平均は224円、2010年度1月平均222.70円、2月平均213.90円、3月平均213.50円。4月平均219.40円、5月平均208.60円、6月平均201.85円、7月平均199.40円、8月平均196.50円。9月平均194円。10月平均196.10円。11月平均195.30円。12月平均193.70円。2011年度1月平均は192.55円。2月平均は195.30円、3月平均は196.00円。4月平均は203.80円、5月平均は197.15円、6月第1週は197.80円、第2週は195.50円、第3週は194.45円、そして、今週はユーロ円114.15+ドル円80.50=194.65円、依然として、円売り局面に位置している。(目安*195円以下は円売り局面⇔205円以上は円買い局面)

●欧州3大通貨比較
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 17.00円 現状乖離幅 15.05→14.30円
先週の売りシグナル0.8838から若干上昇しているが、今週も引き続き通常の売りシグナル0.8887が点灯している。中期チャートにおいては様子見から弱めの売りシグナルが点灯しており、0.9000以上からのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(0.8700〜0.8800)

▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 25.00円 現状乖離幅 20.20→18.05円
先週の強めの買いシグナル1.2143から急落しており、今週は強い買いシグナル1.1878が点灯している。中期チャートおいては、依然として、強い買いシグナルが点灯しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(1.2500〜1.2600)

▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 42.00円  現状乖離幅 35.25→32.35円
先週の強い買いシグナル1.3740から更に急落しており、今週はかなり強い買いシグナル1.3366が点灯している。中期チャートおいても強い買いシグナルが点灯しており、現状レベルからお押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(1.4400〜1.4600)

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本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資戦略をお勧めします。尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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