ドル買い志向一巡近し!見極めの時期?
米国の量的緩和策などの効果は限定的との見方が横行する中、市場は米長期金利の高止まりと共に、朝鮮半島の地政学的リスクや欧州財政不安が意識されており、消去法的にドルが買い戻されている。
一方、アイルランド問題が混迷を極める中、ユーロ圏諸国への波及が現実味を帯びており、ユーロドルは下げ基調を強めている。一部報道では、過半数のユーロ圏諸国とECBが欧州支援基金による救済を要請するようポルトガルに求めていると伝えられている。そして、重債務国の中でも最大国であるスペインにまで支援要請の必要性が報じられている。欧州各国当局やポルトガル政府並びにスペイン政府は、これらの報道を否定しているが、依然として、重債務国の債券利回りが上昇過程にあるため、依然として、ユーロ圏を巡る不信感を払拭できない状況であり、ユーロ売りに弾みがついている。
相対的には、ドル円が84円台に乗せ、スイスフランは再びパリティ越え、ポンドドルも1.600前後から急降下するなど、それぞれ9月21日以来の安値レベルへと値を崩している。そして、豪ドルもリスク回避志向の再燃に加えて、スティーブンスRBA(豪準備銀)総裁が「当面の間、金利は適切であると考えている」とし、利上げ観測が大幅に後退し、豪ドルの上昇に一服感が生じており、これらが意識される中、ドル全面高へとドルの過小評価が解消されつつある。
補足的になるが、本チャート上においても、ユーロドルを筆頭にして、他の通貨も強い売買シグナルは発生しておらず、総じて、様子見段階に突入しており、今度の動向を待ってから始動することが賢明であろう。
●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2010年11月28日
▲ドル円ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅 0.1650 現状乖離幅0.1450→0.1428
A)100÷111.35=0.8981 B)1÷1.3240=0.7553(A−B=0.1428)
先週の売りシグナル83.45円から84円台に突入し、円安基調を強めている。今週は引き続き通常の売りシグナル84.10が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、強めの買いシグナルが点灯しており、81〜85円のレンジ相場を形成している。
★買いターゲット(81.00〜82.00)
▲ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 27.00円 現状乖離幅 30.70→27.25円
先週の売りシグナル1.3679から下げ足を速めており、今週はポジション解消買いに伴い、様子見1.3240が点灯している。中期チャートにおいても売りシグナルが終焉しており、様子見段階に突入している。★様子見
▲豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 4.50円 現状乖離幅 1.20→3.05円
先週の売りシグナル0.9856から下げ足を速めており、今週は弱めの売りシグナル0.9637が点灯している。中期チャートにおいては、強めから通常の売りシグナルに移行しており、0.98前後からのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(0.9500〜0.9600)
▲NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 21.00円 現状乖離幅 18.50→21.05円
先週の売りシグナル0.7783から急速に下落に転じており、今週はポジション解消買いに伴い、様子見0.7498が点灯している。中期チャートにおいては強めの売りシグナルから通常の売りシグナルに移行しており、0.7300〜0.7700のレンジ相場を形成している。★様子見
▲カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 2.00円 現状乖離幅 0.85→1.50円
先週の様子見1.0183から若干上昇しているが、今週も引き続き様子見1.0219が点灯している。中期チャートにおいては、弱い売りシグナルが点灯しており、1.0000〜1.0400のレンジ相場を形成している。★様子見
▲ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 48.00円 現状乖離幅 49.95→46.95円
先週の売りシグナル1.5986から、中間ではポジション解消買いを伴い、今週は一転して、弱い買いシグナル1.5583が点灯している。中期チャートにおいても弱い買いシグナルが点灯しており、1.55割れからお押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(1.5700〜1.5750)
▲ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −1.00円 現状乖離幅 −0.70→+0.30円
先週の様子見0.9917からパリティ越えに転じており、今週は弱めの売りシグナル1.0036が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、強めの買いシグナルが点灯しており、0.9800〜1.1000のレンジ相場を形成している。★買いターゲット(0.9900〜0.9950)
▲オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅 16.50円 現状乖離幅 17.30→18.00円
乖離幅が若干拡大傾向にあり、今週は弱めの豪ドル円売り・NZ円買いが点灯している。中期チャートにおいても同様なシグナルが点灯している。過去の週間ごとの経緯は以下の通り。20.35→19.90→18.40→15.95→16.65→13.80→15.25→15.05→14.25→13.50→14.55→13.75→16.20→15.90→15.90→16.65→16.65→18.10→18.95→19.10→18.90→19.20→19.10→17.50→17.80→17.50→17.30→18.00円
▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
2007年度平均279円、2008度平均は255.20円。2009年度第1四半期平均216円、第2四半期平均230.00円、第3四半期228円、4四半期223円。2010年度1月平均222.70円、2月平均213.90円、3月平均213.50円。4月平均219.40円、5月平均208.60円、6月平均201.85円、7月平均199.40円、8月平均196.50円。9月平均194円。10月平均196.10円。11月第1週は192.45円、第2週は195.50円、第3週は195.55円、第4週は197.60円、そして、今週はユーロ円111.35+ドル円84.10=195.45円と再び円高局面。
目安*190円以下は円売り局面⇔200円以上は円買い局面
★欧州3大通貨比較
▲ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 21.00円 現状乖離幅 19.25→19.70円
先週の弱めの売りシグナル0.8557から若干下落に転じているが、今週も引き続き弱めの売りシグナル0.8497が点灯している。中期チャートにおいても弱めの売りシグナルが点灯しており、0.86前後からのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(0.8400〜0.8450)
▲ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 26.00円 現状乖離幅 30.00→27.55円
先週の強めの売りシグナル1.3565から下げ足を速めており、今週は弱めの売りシグナル1.3288が点灯している。中期チャートおいては買いシグナルが点灯しており、1.3100〜1.3600のレンジ相場を形成している。 ★買いターゲット(1.3100〜1.3200)
▲ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 47.00円 現状乖離幅 49.25→47.25円
先週の売りシグナル1.5853から下落しており、今週はポジション解消買いに伴い、様子見1.5638が点灯している。中期チャートにおいては買いシグナルが点灯しており、1.5500〜1.5900のレンジ相場を形成している。★様子見
***************************★★本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資戦略をお勧めします。尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
★ペットチャート閲覧は後日公開予定