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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

レンジ幅の中、ドル買い一歩リード!過剰期待禁物?

クリスマス休暇明けに伴い市場は閑散状態であるが、本日もボクシングデーで、NY市場を除いた海外勢の動向が限定的になるだけに動意薄の展開は否めない。
米経済の回復期待と雇用市場の改善を材料にして、景気回復期待から米長期金利が3.80%へと堅調な推移となっており、今週から始まる米国債入札に注目が集まっている。金利差縮小によりドル買い需要が強まる中、年度末に向けての資金繰りを考慮すれば、ドル高傾向は否めない状況である。しかしながら、短期金利FFレートの超低金利政策の長期化は払拭出来ておらず、恒常的なドルロング志向には繋がりにくいだろう。
先週はドル高志向が強まる中、ユーロドルは1.42ドル前半を底値に1.44ドル付近まで上昇するなどポジション調整によるユーロドル買戻しが観測されている。
他方、ポンドは英国財政悪化懸念と第3四半期GDPが下方修正されたことにより、節目である1.600割れを見せてはいるが、1.59台半ば割れでは下げ止まりの様相を見せている。そして、豪ドルも一旦は売られたものの、中国経済の回復期待を背景に来年度以降の経済基盤が裏付けられた印象があり、0.88ドル台前半へ戻されている。相対的には米経済関連指標が改善方向を背景に、米国が日欧経済を一歩リードした形であり、年明けまではドル買い需要が増すものと予想されるが過度なドル高は禁物であろう。


●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2009年12月28日(日)
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▲ドル円 ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅0.0800 現状乖離幅0.0740→0.0550
A)1÷1.4385=0.6952(B)100÷131.55=0.7602(A−B=−0.0550)
先週の弱めの売りシグナル90.40から上昇を速めており、今週は通常の売りシグナル91.45円が点灯している。中期チャートでは買いシグナルが段階的に弱まっており、89.50~92.50円のレンジ相場を形成している。
(買いターゲット89.50〜90.00)

▲ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅42.00円 現状乖離幅 39.30→40.10
先週は一時1.4250割れが生じ、かなり強めの買いシグナルが点灯していたが、最終的には先週の強めの買いシグナル1.4347から上昇に転じており、今週も引き続き強めの買いシグナル1.4385が点灯している。中期チャートではポジション解消買いシグナル1.4250が点灯後、再び弱めの売りシグナルが点灯している。1.4200~1.4500のレンジ相場を形成している。(売りターゲット1.4650~1.4750)

▲豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅8.00円 現状乖離幅 9.80→10.60円
先週の買いシグナル0.8916から弱冠下げに転じており、今週は強めの買いシグナル0.8841が点灯している。中期チャートでは強めの売りシグナルから通常の売りシグナルに転じている。レンジ相場0.8700~0.9100を形成している。
(売りターゲット0.9050~0.9150)

▲NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅25.50円 現状乖離幅 26.05→26.85円
先週の買いシグナル0.7118から下げ基調にあるが、今週も引き続き買いシグナル0.7064が点灯している。中期チャートでは強い売りシグナルから通常の売りシグナルに転じており、0.6800~0.7250のレンジ相場を形成している。
(売りターゲット0.7150~0.7250)

▲カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅5.00円 現状乖離幅 5.65→4.35円
1.0500前後で売り買いが拮抗しており、先週の弱めの売りシグナル1.0677から一転して、今週は弱めの買いシグナル1.0449が点灯している。中期チャートでも通常の買いシグナルが継続しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。(売りターゲット1.0600)

▲ポンド(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅57.00円 現状乖離幅 55.60→54.75円
先々週の弱い買いシグナル1.6254から下げ足を速めており、先週の買いシグナル1.6150に続き、今週は強めの買いシグナル1.5987が点灯している。中期チャートにおいても強めの買いシグナルが点灯しており、1.6000割れから押し目買いに妙味が生じている。(売りターゲット1.6400~1.6500)

▲ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅1.50円 現状乖離幅 3.70→3.20円
先週の売りシグナル1.0427から弱冠下げているが、今週も引き続き弱めの売りシグナル1.0363が点灯している。中期チャートでは様子見から再び買いシグナルが点灯しており、1.0200~1.0500のレンジ相場を形成している。
(買いターゲット1.0200~1.0250)

▲オセアニア通貨裁定取引 
平均乖離幅17.00円 現状乖離幅 16.25→16.25円
先週の乖離幅から変更はないが、短期チャートでは豪ドル買い/NZドル売り、そして、中期チャートでは反対に豪ドル売り/NZドル買いが点灯しており、レンジ幅を15円割れから豪ドル買いNZドル売り、そして、18円では豪ドル売り/NZドル買いに棲み分けが必要。過去の週間ごとの経緯は以下の通り。
13.75→15.40→14.55→16.25→14.00→14.85→15.35→16.50→16.00→14.65→14.35→15.25→14.25→14.45→13.35→14.25→13.25→15.20→16.15→15.45→16.35→17.35→17.00→16.85→17.00→18.00→16.70→16.25→16.25円

▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円 
(目安*220円以下は円高⇔230円以上は円安)
2006年度平均260円、2007年度平均279円、2008度平均は255.20円。2009年
度1月平均211.80円、2月平均211円、3月平均224.50円、4月平均230.60円、
5月平均229.10円、6月平均231.60円、7月平均226.90円、8月平均は230.50
円、9月平均は225.40円、10月平均224.30円、11月第1週は223.45円、第2
週は223.40円、第3週は221.05、第4週は215.80円、12月第1週は224.80円、
2週は219.50、第3週は220.10、そして、今週はユーロ円131.55+ドル円91.45=223と円安に振れている。目安としては218円前後では円売り、225円以上では円買い。

★欧州3大通貨
▲ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離14.00円 現状乖離幅 16.30→14.65円
先週の買いシグナル0.8884から上昇に転じており、今週は弱めの買いシグナル0.8998が点灯している。中期チャートでは売りシグナルが継続中、
0.8850~0.9100のレンジ相場を形成している。
(売りターゲット0.9050~0.9100)

▲ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離44.00円 現状乖離幅 43.00→43.30円
1.5000割れからは弱い買いシグナルが継続しており、先週の買いシグナル1.4960に続き、今週も買いシグナル1.4907が点灯している。中期チャートにおいても、買いシグナルが点灯しており、1.49割れから押し目買いに妙味が生じている。
(売りターゲット1.5100~1.5150)

▲ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離58.00円  現状乖離幅 59.30→57.95円
先週の売りシグナル1.6840から一転しており、今週は買いシグナル1.6567が点としている。中期チャートにおいても買いシグナルが点灯中、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。(売りターゲット1.6700~1.6750)

***************************★本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資戦略をお勧めします。尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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