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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

株高正念場、ドル売り自重局面?

今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2009年8月02日(日)

先週はドルが過小評価される中、ドル安の流れが一時的に回復基調に転じたが、週末にかけて、再びドル売りが加速している状況である。
今週はドル円を除いた各通貨がポジション解消を睨み、損切りレベルまで到達しており、見極めの難しさに直面しているが、基本的にはドル売り自重とロングに妙味が生じている。
●主要3大通貨(ドル、ユーロ、円)円相場はドル円が95円前後で膠着度を高めているが、現状では94円の買いと96円の売りにしか妙味が生じていない。
ユーロドルは不安定な展開が続いているが、1.43前後の高値警戒と共に1.4000前後ではポジション縮小買いが視野にあるが、先週と同様に、ユーロドル1.42台半ばからナンピン売りに妙味が増している。
●オセアニア通貨裁定取引は、乖離幅14~15円では弱い豪ドル買い/NZドル売りが点灯していたが、今週は16円台半ばでポジション解消を伴う豪ドル売り/NZドル買いが点灯しており、次の展開待ちの様相を見せている。
●欧州3大通貨は、各通貨共に対ドル相場では軒並み上昇しており、強い売買シグナルは発生していないが、ドル安の進捗度から、クロス円全般に高値警戒感が生じており、現状レベルから過度なクロス円ロングは警戒を要する。

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ドル円 ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅0.000 現状乖離幅−0.0386→−0.0396
A)1÷1.4258=0.7014(B)100÷134.95=0.7410(A−B=−0.0396)
先々週から94円台半ばで弱い買いシグナルが点灯していたが、先週は弱い買いシグナル94.80円から一時95円台後半でポジション解消の運びとなったが、今週は再び弱い買いシグナル94.65円が点灯している。尚、週足チャートにおいては強めの買いゾーンにあり、94円割れでは押し目買いに妙味が生じている。(売りターゲット95.00〜96.00)

ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅33円 現状乖離幅 39.90→40.30円
先週の強めの売りシグナル1.4209から一時1.40台前半まで下げ足を速めていたが、今週は再び強い売りシグナル1.4258が点灯している。週足チャートにおいても通常の売りゾーンにあるが、下値は限定的であり、1.4000前後から押し目買いの状況にある。(買いターゲット1.3600〜1.3800)

豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅27円 現状乖離幅 17.35→15.60円
先週はかなり強めの売りシグナル0.8176が点灯していたが、今週はさらに強く、警戒レベルの売りシグナル0.8352が点灯している。(買いターゲット0.7600〜0.7800)

NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅42円 現状乖離幅 32.70→32.10円
先週の強い売りシグナル0.6551から、更に上昇しており、今週も引き続き要警戒レベル売りシグナル0.6609が点灯している。(買いターゲット0.5900〜0.6100)

カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅15円 現状乖離幅 7.55→6.85円
ドルとの相関性が強い通貨であるが、先週の強い買いシグナル1.0865から下落に転じており、今週は過去のチャートと照らしても、乖離幅の縮小が限界点近くまで達しており、強い買いシグナル1.0780が点灯している。(売りターゲット1.1550〜1.1650)

ポンド(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅50円 現状乖離幅 61.00→63.50円
1.62台から急速に上げ足を伸ばしている。先週の強い売りシグナル1.6435から、今週はかなり強めの売りシグナル1.6709が点灯している。週足チャートにおいても通常の売りゾーンにあり、ポンドロングは自重局面へ。(買いターゲット1.5500〜1.5750)

ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅12円 現状乖離幅 6.35→6.00円
先週の強い買いシグナル1.0718にもかかわらず、1.070割れを見せており、今週も強い買いシグナル1.0677が点灯している。(売りターゲット1.1200〜1.1400)

オセアニア通貨裁定取引 
平均乖離幅15円 現状乖離幅 15.35→16.50円
乖離幅14円台から15円台で継続していいた豪ドル円買い/NZ円売りがポジション解消レベルに達しており、様子見が点灯している。週足チャートでは依然として、AUD/NZD売りシグナルが点灯しているが、17円台から始動が賢明であろう。過去の週間ごとの主な経緯は以下の通り。21.20→23.05→21.70→17.15→15.45→11.65→4.95→7.95→8.25→9.20→10.45→9.75→11.35→12.15→13.75→15.40→14.55→15.85→16.25→15.55→15.40→15.40→16.50円→16.75→15.35→16.10→14.00→14.85⇒15.35→16.50円

単純加算方式 ユーロ円+ドル円 
(目安*220円以下は円高⇔235円以上は円安)
2006年度平均260円、2007年度平均279円、2008度四半期毎の平均は263.04→266.95→269.80→221円。2009年度1月平均は211.80円、2月平均211円、3月平均224.50円と円高局面を継続。4月平均は230.60円、5月平均は229.10円、6月平均は231.60円、そして7月第1週は221.45円、第2週は227.15円、第3週229.50円、そして、今週は先週と変わらず、134.95+94.65=229.60円と円安状態であるが、230円台からの始動が賢明。

欧州3大通貨
ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離20円 現状乖離幅 21.10→23.20円
乖離幅は拡大しているが、先週の様子見0.8646に続いて、今週も様子見0.8533が点灯している。0.85割れの買いと0.87台以上の売りに妙味が生じている。(様子見)

ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離44円 現状乖離幅 46.25→46.30円
先週の様子見1.5229から乖離幅は変わらず、今週も様子見1.5223が点灯している。(様子見)

ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離64円  現状乖離幅 6.357→69.50円
1.76台で様子見が続いていたが、先週の様子見1.7614から、今週は弱い売りシグナル1.7840が点灯している。(買いターゲット1.7600~1.7700)

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★本ペットチャートは常に3〜5段階の少な目の分散投資戦略をお勧めします。最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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