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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

ドル円反発余地=ユーロドル反落余地!ドル売り自重局面?

●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2009年7月12日(日)

先週の円急騰により、乖離幅の縮小と拡大が頻繁に起こっており、相場の難易度を高めている。相対的にはドルの過小評価が先週よりも是正されている状況であるが、依然として、チャート上ではドルの戻りが不十分な段階を示している。主要3大通貨(ドル、ユーロ、円)においては、ユーロドル1.4000前後の上値の重さは先週と変わりがないが、下値は1.37前後から1.35前後まで下げ余地を拡大している。そして、ドル円は92円割れでは下限レベルを示しており、95円台以上まで上昇余地を残している。
●他の通貨対しては、ドルは強めに推移しているが、ユーロドルと同様に、軒並み強いドル買いシグナルが発生している。特に、オセアニア通貨とスイスフランが強調されており、現状レベルからのロングは自重局面にある。しかしながら、クロス円においては過度なドル円の急落により、少なめからナンピン買いに妙味が生じている。
●オセアニア通貨裁定取引は、16円の乖離幅が14円まで縮小しており、日足と週足チャート上ではねじり現象が発生しているが、円高局面を背景にして、豪ドル買いNZドル売りに妙味が生じている。
●欧州3大通貨は、押し並べてドルに対して強含んでいる反面、ユーロ、ポンド、そして、スイスフランが拮抗しており、様子見段階にある。次の展開を見てからの始動が賢明であろう。
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ドル円ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅0.000 現状乖離幅−0.0298→−0.0582
A)1÷1.3941=0.7173(B)100÷128.95=0.7755(A−B=−0.0582)
先週はポジション解消売り96円から様子見に突入していたが、今週は一転して強め目の買いシグナル92.50が点灯している。尚、週足チャートにおいても通常の買いシグナルゾーンにあり、92円前後から押し目買いに妙味が生じている。
(売りターゲット95.00〜96.00)

ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅33円 現状乖離幅 38.15→36.45円
先々週の強い売りシグナル1.4065から下げ基調に転じているが、先週の強い売りシグナル1.3974に引き続き、今週も強めの売りシグナル1.3941が点灯している。週足チャートにおいては通常の売りシグナルが点灯しており、引き続き1.4000台からのショートに妙味が生じている。
(買いターゲット1.3400〜1.3600)

豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅27円 現状乖離幅 19.45→19.90円
0.80台では強い売りシグナルが点灯しており、下げ足を速めている。先週の強めの売りシグナル0.7974に引き続いて、今週も強めの売りシグナル0.7784が点灯している。じている。(買いターゲット0.7400〜0.7600)

NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅42円 現状乖離幅 34.50→34.25円
先週の売りシグナル0.6270から上昇に転じているが、依然として、今週も強い売りシグナル0.6442が点灯している。
(買いターゲット0.5800〜0.5900)

カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅15円 現状乖離幅 13.35→13.00円
1.13台の強い買いシグナルから順調に上昇しており、先週の買いシグナル1.1616に続き、今週も通常の買いシグナル1.1635が点灯している。
(売りターゲット1.1800〜1.1900)

ポンド(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅50円 現状乖離幅 60.70→57.35円
先々週の強い売りシグナル1.6528より下げ足を速めている。先週の強めの売りシグナル1.6323から更に下げ基調にあるが、ドル円の急落の影響を受けて、今週も引き続き強い売りシグナル1.6200が点灯している。週足チャートにおいても通常の売りシグナルが点灯している。
(買いターゲット1.5300〜1.5500)

ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅12円 現状乖離幅 7.70→7.30円
1.08台では強い買いシグナルが点灯しているが、同レベルでこう着感が増している。先週の強い買いシグナル1.0872から変化はなく、今週も強い買いシグナル1.0857が点灯している。(売りターゲット1.1350〜1.1500)

オセアニア通貨裁定取引 
平均乖離幅15円 現状乖離幅 16.10→14.00円
乖離幅15〜16円から縮小しており、今週は14円で弱い豪ドル円買い/NZ円売りが点灯している。ただし、週足チャートでは逆にAUD/NZD売りシグナルが点灯している状況から判断して、当面12円台と16円台から始動が賢明であろう。過去の週間ごとの主な経緯は以下の通り。
21.20→23.05→21.70→17.15→15.45→11.65→4.95→7.95→8.50→8.25→9.20→10.45→9.75→11.35→13.15→12.15→13.75→15.40→14.55→15.85→16.25→15.55→15.40→15.40→16.50円→16.75→15.60→15.35→16.10→14.00円

単純加算方式 ユーロ円+ドル円 
(目安*220円以下は円高⇔235円以上は円安)
2006年度平均260円、2007年度平均279円、2008度四半期毎の平均は263.04→266.95→269.80→221円。2009年度1月平均は211.80円、2月平均211円、3月平均224.50円と円高局面を継続。4月平均は230.60円、5月平均は229.10円、6月平均は231.60円、そして今週は128.95+92.50=221.45円と円高レベルに達しており、円買い自重局面にある。

★欧州3大通貨
ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離20円 現状乖離幅 22.55→20.90円
対ドルではユーロおよびポンドが強含んでいるが、先週の弱い売りシグナル0.8561から上昇しているが、今週は様子見0.8605が点灯している。
(様子見))

▲ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離44円 現状乖離幅 45.85→43.75円
先々週のポジション解消売り1.5207から変化は見られず、先週の様子見1.5193に引き続き、今週も様子見1.5135が点灯している。(様子見)

ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離64円  現状乖離幅 68.40→64.65円
乖離幅は縮小しているが、先週の様子見1.7746に続いて、今週も様子見1.7588が点灯している。(様子見)

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★本ペットチャートは常に3〜5段階の少な目の分散投資戦略をお勧めします。最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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●新外為の森 ホームページhttp://kentishfx.web.fc2.com


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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