外国為替取引ニュースサイト

  1. トップページ
  2. >コラム・レポート
  3. >鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー
  4. >ドル過大評価終了。仕切り直しの展開へ突入?

コラム & レポート

バックナンバー

鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

ドル過大評価終了。仕切り直しの展開へ突入?

今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2009年5月10日(日)

先週のドル急落を受けて、ドルの過大評価が矯正局面を迎えている。ドルの強弱関係を見る主要3大通貨(ドル、ユーロ、円)のバランスが拮抗している状態。
同時に、ドルはポンドを除く他の主要通貨においても調整局面(ドル売り)に達しており、本チャート上でも希れなケースに遭遇している。
ドル円(ユーロ相場から見る)は相変わらず、狭いレンジでの攻防が続いているが、日足チャート及び週足チャートでは弱い買いシグナルに転じているが、先週と同様にレンジ相場の段階であり、97円台の買いと100円前後売りに妙味が生じている。
ユーロドルは1.36台まで急上昇しているが、日足チャート上では継続的な買いシグナルが点灯している。反面、週足チャートでは弱い売りシグナルが点灯しており、当面、1.3300〜1.3800のレンジ幅での攻防が予想される。
他の通貨においても、乖離幅がいずれも縮小しており、強い売買シグナルは発生しておらず、次の展開待ちの様相を見せている。
オセアニア通貨指定取引については、弱冠乖離幅が拡大、少なめからの豪ドル売り/NZドル買いシグナルが点灯している。
欧州3大通貨間では、ユーロドルの優位性が見られるが、いずれも弱い売買シグナルの段階であるが、相対的にはポンド売りとスイスフラン買いに妙味が生じている。いずれにしても、全般的に強い売買シグナルが発生していないため、今週はポジション調整を主眼として、次の展開を待ってから始動することが賢明であろう。
***************************

ドル円 ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅0.000 現状乖離幅−0.0053→−0.0119
A)1÷1.3643=0.7330(B)100÷134.25=0.7449(A−B=−0.0119)
先週の様子見99.30円から円高気配にあるが、今週は弱い買いシグナル98.40円が点灯している。尚、週足チャートでも弱い買いシグナルが点灯しており、98円割れからのロングに妙味が生じている。
(売りターゲット99.50〜100円)

ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅40円 現状乖離幅 32.40→35.85円
1.30台からは継続的に強い買いシグナルが点灯中。先週の買いシグナル1.3263から急上昇を見せているが、依然として、通常の買いシグナル1.3643が点灯している。尚、週足チャートにおいても、弱い買いシグナルが発生しているが、ポジション調整売りを模索する段階であり、1.35前後からのロングに妙味が生じている。
(売りターゲット1.3750〜1.3850)

▲豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅20円 現状乖離幅 26.75→22.75円
0.70前後からの強い買いシグナルが終了。先週の買いシグナル0.7306から、今週はポジション解消売りと共に様子見0.7688が点灯している。
(様子見)

NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅35円 現状乖離幅 42.60→39.00円
0.5000前後から順調に上げ足を速めており、先週の買いシグナル0.5710から、今週は豪ドルと同様にポジション解消売りに伴う様子見0.6037が点灯している。
(様子見)

カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅10円 現状乖離幅 15.55→12.75円
1.23台の強い売りシグナルから順調に下げ足を速めている。先週の売りシグナル1.1875から一時ポジション解消レベル1.14台に突入しており、今週は弱い売りシグナル1.1489が点灯している。一部買い戻しを検討する余地がある。
(買いターゲット1.1400)

ポンド(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅65円 現状乖離幅 48.80→51.55円
先々週の強い買いシグナル1.4670から上げ足を速めており、先週の買いシグナル1.4914から上昇、引き続き買いシグナル1.5239が点灯している。尚、週足チャートでは完全に様子見レベルに達しており、ポジション解消売りを一考すべき段階にある。
(売りターゲット1.5400〜1.5500)

ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅10円 現状乖離幅 11.90→12.75円
強い売りシグナル1.17台から下げ足を速めている。先週の売りシグナル1.1362から、一時ポジション解消レベル1.100前後に達していたが、今週は逆に、弱めの買いシグナル1.0933が点灯している。
(売りターゲット1.1000〜1.1100)

オセアニア通貨裁定取引 
平均乖離幅15円 現状乖離幅 15.85→16.25円
乖離幅が16円前後で推移しているが、今週も引き続き16.25円で豪ドル売り/NZドル買いのシグナルが点灯している。週足チャートにおいても、豪ドル売り/NZドル買いが点灯している。過去の週間ごとの主な経緯は以下の通り。21.20→22.35→23.05→21.70→17.15→16.75→15.45→11.65→4.95→7.95→8.50→8.25→9.20→10.45→10.65→9.75→11.35→13.15→12.25→13.60→13.05→12.15→12.90→13.75→15.40→14.55→15.85→16.25円

単純加算方式 ユーロ円+ドル円 
(目安*210円以下は円高⇔230円以上は円安)
2006年度平均260円、2007年度平均279円、2008度四半期毎の平均は263.04→266.95→269.80→221円(10月平均は229円。11月平均は220円。12月平均は214円)。2009年度1月平均は211.80円、2月平均211円、3月平均224.50円と円高局面を続続。4月は第1週235.55円、第2週232.60、第3週228.55円、第4週225.65円、そして、5月第1週231.70円、今週は134.25+98.40=232.60円の円安レベル。目安としては225円以下ならば円売り局面、235円以上では円買い局面。

★欧州3大通貨
▲ユーロポンド
 ユーロ円―ポンド円
平均乖離22円 現状乖離幅 17.00→15.70円
0.900前後で弱めの売りシグナルが点灯している。先週の弱い売りシグナ0.8893に引き続き、今週も弱い売りシグナル0.8853が点灯している。
(買いターゲット0.8700〜0.8800)

ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離50円 現状乖離幅 44.30〜45.25円
先々週から継続的に買いシグナルが点灯している。先週の買いシグナル1.5069に引き続き、今週も買いシグナル1.5084が点灯している。
(売りターゲット1.5300~1.5400)

▲ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離72円  現状乖離幅 60.70→60.95円
先々週の買いシグナル1.6729から上昇に転じているが、レベル的には変化は見られず、先週の買いシグナル1.6945に続き、今週も買いシグナル1.6848が点灯している。
(売りターゲット1.7300〜1.7400)

***************************

★★★★お知らせ★★★★

●DVD 第2弾発売 
2つの通貨の乖離幅で儲けるトレーディングー

新外為の森 ホームページ
ペットチャート 

***************************★本ペットチャートは常に3〜5段階の少な目の分散投資戦略をお勧めします。最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
***************************


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

ニュースクラウド