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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

円高終止符?転換期迫る!

KJウィークリーレポート 2009年2月09日
今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2009年2月08日(日)

本チャート上のドル買い基調が急速に収束している。日足チャートでは様子見が点灯している。反面、週足のチャートでは依然として、ドルが過小評価の段階であり、中期的には上昇余地を残している。今週は米景気対策が正念場を迎え、同時にバーナンキFRB議長とオバマ新大統領などの要人発言が集中し、そして、週末にはG7が控えており、為替論議に発展する可能性が高く、ドルの強弱関係を見極めてからの始動が賢明であろう。
円自体は相対的に過大評価の観点から、円売りに拍車がかかっており、ドル円に関しては、もう一段の上昇(93〜94円)が考えられるだけに、クロス円売りを極力控えたポジショニングが好ましいだろう。
ユーロドルは週足チャートでは様子見レベルにあるが、日足チャートでは買い余地を残しており、1.29前後からのロングに妙味が生じている。
オセアニア通貨裁定取引に関しては、先週よりも乖離幅が拡大しているが、円安基調の段階では強い豪ドル売り/NZドル買いシグナルは発生しておらず、乖離幅15円前後からの始動に妙味が生じている。
欧州3大通貨については、ユーロスイスは先週と同様に様子見レベルにあるが、ポンドが過大評価の域まで上昇しており、ユーロポンド買いとポンドスイス売りを模索する状況にある。
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ドル円 ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅0.000 現状乖離幅 −0.0873→−0.0681 ドル円91.90円A)1÷ユーロドル1.2943=0.7726(B)100÷ユーロ円118.95=0.8407(A−B=−0.0681)
ユーロ円及びユーロドルが底堅い動きに転じており、先々週の88円台の強い買いシグナルから順調に上昇に転じており、一時の円高局面が終焉の気配を見せている。先週の通常の買いシグナル89.95円から2円ほど上昇しているが、今週も引き続き買いシグナル91.95円が点灯している。週足では未だに強い買いシグナルが点灯している。(売りターゲット93.00〜94.00)

▲ユーロドル
(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅40円 現状乖離幅 25.25→27.05円
先週の買いシグナル1.2807から堅調に推移しており、今週も引き続き買いシグナル1.2943が点灯している。しかしながら、週足チャートでは様子見レベルにあり、1.3000前後では清算段階の様相を見せている。
(売りターゲット1.3050〜1.3100)

▲豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅20円 現状乖離幅 32.80→29.85円
0,7000台から急速に下げ足を強めていたが、先週の買いシグナル0.6354から再び上昇中であるが、今週は弱い買いシグナ0.6752が点灯している。 (売りターゲット0.6850〜0.6950)

▲NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅35円 現状乖離幅 44.25→43.00円
先週の買いシグナル0.5081から上昇に転じており、今週も引き続き買いシグナル0.5321が点灯している。相対的な目安として、NZ円50割れから買い基調を強めている。
(売り―ターゲット0.5450〜0.5500)

カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅10円 現状乖離幅 16.00→16.75円
先々週のポジション解消から大きな変化はなく、先週の様子見1.2280に続き、今週も様子見1.2229が点灯している。
(様子見)

ポンド(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅70円 現状乖離幅 46.70→44.05円
波乱含みのポンドではあるが、先々週の強い買いシグナル1.3806から急上昇、先週はポジション解消売り1.4519に達しているが、今週も引き続き様子見1.4793が点灯している。尚、週足チャートでは弱い売りシグナルが点灯している。
もう一段の上昇を見てからのショートに妙味が生じている。(様子見)

ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅10円 現状乖離幅 12.45→12.85円
先々週のポジション解消売り1.1555から大きな変化は見られず、先週の弱い売りシグナル1.1606に続いて、今週も弱い売りシグナル1.1626が点灯している。
(買いターゲット1.1500)

▲オセアニア通貨裁定取引 AUD/NZD
乖離幅15円 現状乖離幅 11.45→13.15円
先週の乖離幅11.45円からは乖離幅が拡大しており、今週の乖離幅13.15円に豪ドル売り/NZドル買いに妙味が拡大しているが、円安傾向の段階では15円前後まで拡大する可能性がある。過去数カ月の週間ごとの推移は以下の通り。
20.50→21.20→22.35→23.05→21.70→20.30→17.15→15.80→16.75→15.45→11.65→4.95→7.95→6.00→8.05→8.25→9.15→9.20→10.05→10.45→10.65→9.40→9.75→11.35→10.20→11.40→10.95→11.45→13.15円

▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円 
(目安*210円以下は円高⇔230円以上は円安)
2006年度平均260円、2007年度平均279円、2008度四半期毎の平均は263.04→266.95→269.80→221円(10月平均は229円。11月平均は220円。12月平均は213.89円)。2009年度1月第一週は219.85円、第二週は211.90、第三週は211.35円、第四週は204.10円と円高警戒レベル。そして、今週は118.95+91.90
=210.85円と若干戻しているが、依然として、円高水準にあり、総じて、クロス円全般の押し上げ要因になっている。

★欧州3大通貨
ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離25円 現状乖離幅 15.40→17.00円
先々週の段階では乖離幅が7.30円まで縮小し、様子見0.9405が点灯していたが、先週の買いシグナル0.8821から下げ基調にあるが、今週も引き続き買いシグナル0.8750が点灯している。(売りターゲット0.9200〜0.9300)

ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離55円 現状乖離幅 37.70→39.90円
先々週のポジション解消売り1.5003から様子見状態にあり、先週の1.4865に引き続いて、今週も様子見1.5047が点灯している。(様子見)
ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離80円  現状乖離幅 53.10→56.90円
先週の弱い売りシグナル1.6852から上昇しているが、今週は通常の売りシグナル1.7198が点灯している。
(買いターゲット1.6400〜1.6500)

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***************************★本ペットチャートは常に3〜5段階の少な目の分散投資戦略をお勧めします。最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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