米中協議一部合意では不十分!?
予想レンジ
ドル円 108.30〜109.30
ユーロ円 119.70〜120.70
ユーロドル 1.1000〜1.1100
豪ドル円 73.70〜74.70
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米国債利回りの低下が一服する中、NYダウ平均株価が史上最高値の28,000ドル台を突破するなど、米経済の堅調さが改めて意識されている。ただ、達成感による高値警戒感も台頭しており、市場は更なる株高及びドル高に神経質にならざるを得ない外部環境にある。その中、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が両国は合意に向けて、建設的な協議が行われていると述べたことがやや好感されてはいるが、ロス米商務長官は最後の詳細に取り組んでおり、すべてにおいて合意するまで、我々は何も合意しておらず、最後になって、方針が修正されるのは驚 きではないと述べており、当面、米中が一部合意した程度では楽観視するには早計と言わざるを得ない。引き続合意の具体的な内容を見極まるまでは臨機応変な売買が求められる。
一方、ドル円は株価推移にはやや反応薄であるが、株高基調を背景に下値は限定的になっている。その中、米連邦準備制度理事会(FRB)は低金利長期化が米銀の収益を圧迫し、金融システムの安定を脅かしかねないとの認識を示している。現時点ではトランプ大統領の利下げ説を一掃した感が強く、引き続きレンジ幅108.30〜109.30円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。
他方、ユーロドルは一時心理的節目の1.10を割り込む場面も見られたが、同レベルでは割安感による利益確定買いが散見される中、ドイツ第3四半期GDPが発表され、予想外のプラス成長を見せたことがユーロドルの買いを助長させている。引き続きレンジ幅1.1000〜1.1100を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。