売買材料多様化!リスク回避のドルの戻り売り優先?
予想レンジ
ドル円 106.30〜107.50
ユーロ円 130.50〜132.00
ユーロドル 1.2220〜1.2350
豪ドル円 81.50〜82.80
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先週末発表された3月米雇用統計では平均時給は前年比で2.7%と予想通りの結果であったが、非農業部門雇用者数(NFP)は前回の反動もあったものの、予想を大幅に下回る10.3万人増にとどまり、NYダウ平均株価は前日比527ドル安と再び24,000ドル割れへと市場は危機感を強めている。その中、米債券利回りも軒並み低下しており、相対的にはリスク回避志向と共にドルの戻り売りが優先されやすい地合いと言えるだろう。そして、パウエルFRB議長は更なる漸進的な利上げが目標達成には最善であり、今春には前年比のインフレ率は顕著に上昇するはずであるとやや楽観的ではあるが、利上げは早過ぎても遅すぎても良くないと市場バランスを重視していると述べている。相対的には米中貿易摩擦の不透明さを意識しているとも解釈できるが、概ね拙速的な利上げ期待は後退していると見なした方が無難であろう。
一方、ドル円は米雇用統計並びに株価の急落もあり、ドルの調整売りが優勢ではるが、ドル円107円前後で踏みとどまっている。実需売買や利益確定売買がドル円106円台半ば前後と107円台半ば前後で散見されており、短期筋としても安易にどちらにも仕掛けづらい状況には変わりがなく、当面、上記レベル前後からの少なめのナンピン売買が一考であろう。
他方、ユーロドルはポンドが反発する中、米債券利回りの低下や消去法的な買い需要が見込まれる中、底堅い展開が予想されるが、ユーロドル1.23前後でのもみ合い相場と判断し、引き続き直近のレンジ幅ユーロドル1.2250〜1.2350重視で待機策が賢明であろう。