ドル全面安もリバウンドに注意!?
米連邦議会は財政問題に関する先送りを決めたことから、当面の危機を回避したことにより、日米株式相場は持ち直した感は強いが、為替相場は米国の債務上限切り上げ問題が過剰に楽観視された関係もあり、ドルロングの積みあがりを手仕舞う動きが加速している。
一方、ドル円相場は円高に動いてはいるが、米国経済の最大のリスクである債務不履行(デフォルト)来年まで持ち越された余韻もあり、依然として、上値の重い展開を強いられている。ただ、ドル全面安に対するリバウンドにも注視しなければならい相場環境にあること実状であり、現状レベルからのドル売りには注意が必要であろう。
他方、対立していた米議会が土壇場で政府のデフォルト(債務不履行)を回避したことで、投資家心理が改善する中、昨日のNYダウ平均株価は小幅な下落にとどまり、また、米国株式市場におけるS&P総合500種が終値で史上最高値を更新するなど、株式市場への影響は限定的になっている。ただ、日経平均は前日までで7日続伸し、約3週間ぶりの高値水準を回復しているだけに、市場には高値警戒感も浮上している。今後はドル円相場に左右される展開も予想されるが、市場は株式と為替相場を睨みながら神経質な展開を余儀なくされている。