ドル円100円台微妙!失速も考慮?
昨日、米上院外交委員会では軍事介入への承認を得たが、あくまで限定的な介入としており、また、ヘーゲル米国防長官は軍事攻撃のコストは数千万ドル程度との試算を述べるなど、米国主導の軍事介入は現実味を帯びているが、シリアへの早急な米軍事介入が回避されるとの見方から市場のリスク回避姿勢が後退しており、世界経済への影響は小さいとの見方が強まりつつある。市場は全般的にポジション調整局面に突入しているが、株式及び為替市場は軍事介入の成り行きに悶々としており、相場の難易度をより一層高めていると言わざるを得ないだろう。
一方、本日から始まるG20でも対シリアへの軍事行動が焦点になるが、米議会を筆頭にして、独仏でも軍事介入に対しては、賛否両論があるように、未だに軍事介入は懐疑的と言わざるを得ない。いずれにしても、化学兵器利用に対する報復はせざるを得ないのだろうが、国連の承認を得ない限り、米国の単独的な軍事介入は遺恨を残す結果になりかねないないだけに、依然として、国連の調査団の分析結果待ちの状況にある。
他方、昨日は米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表されたが、住宅関連及び雇用情勢は緩やかに上昇するなど、経済活動は緩慢ないし緩やかなペースで拡大継続としているとしているが、本日のG20や明日の米雇用統計などのビックイベントを控えて、市場の反応は限定的になっている。短期筋の動きも制限されているように、先走りせずに相場の動意付けを確認してから始動することが得策であろう。