ユーロに過熱感!1.28台からのロング自重局面?
8月米雇用統計において、失業率は8.1%と前回8.3%から0.2%低下したものの、非農業部門雇用者数(NFP)が予想を下回る内容となったことを受けて、今週のFOMCでの量的追加緩和策(QE3)への期待を高める格好となったことから、ドルは全面安の状況に追いやられている。
一方、ユーロドルは1.28台に大幅上昇となった。先のECBによる国債購入プログラム決定以来、ユーロの買い戻し機運が高まっているが、弱い米雇用統計の結果を受けて、ドル売りの動きが加わり、ユーロの追い風となっている。ただ、節目と見られていた1.28前後ではストップロスやオプショントリガーを巻き込んでいるため、急ピッチの上昇にも警戒感が浮上しており、1.28台からのロングは自重することが一考であろう。
他方、8月米雇用統計が予想を下回ったことをうけて、13日のFOMCにおいて、FRBが追加緩和(QE3)に踏み切るとの観測が高まってはいる反面、世界的な株高を背景にして、NYダウが堅調に推移しており、また、ECBによるスペイン・イタリア債購入などの実効性を見ない限りは、FRBは現状維持で見守る可能性が高く、当面、早期のQE3実施は見送られる公算が高いだろう。また、ドル売りに過熱感が生じている関係上、短期筋としても、過度なドルショートは慎重にならざるを得ないだろう。
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●KJ ウィークリーレポート2012年9月10日
●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2012年9月09日
▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅 0.2140 現状乖離幅0.2197→0.2170(A)100÷100.25=0.9975−(B)1÷1.2812=0.7805⇒0.2170。先週の買いシグナル78.35円から、79円前後で一旦ポジション解消売りが発生したが、その後、再び下落に転じており、今週も引き続き通常の買いシグナル78.25円が点灯している。中期チャートにおいても、買いシグナルが点灯しており、78円割れからの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(79.00〜79.50)
▼ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 18.75円 現状乖離幅 20.30→22.00円
先週の売りシグナル1.2578から急上昇しており、今週は強い売りシグナル1.2812が点灯している。中期チャートにおいても、売りシグナルが点灯しており、現状レベルからのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.2350〜1.2450)
▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 1.75円 現状乖離幅 2.50→3.00円
先週の売りシグナル1.0319から上昇に転じており、今週は強めの売りシグナル1.0383が点灯している。中期チャートにおいても売りシグナルが点灯しており、1.04台からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.0150〜1.0200)
▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 16.25円 現状乖離幅 15.50→14.70円
先週の売りシグナル0.8022から更に上昇しており、今週は強めの売りシグナル0.8121が点灯している。中期チャートにおいても強めの売りシグナルが点灯しており、現状レベルからのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(0.7900〜0.7950)
▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 0.75円 現状乖離幅 −1.10→−1.85円
先週の強めの買いシグナル0.9862から更に下落しており、今週は強い買いシグナル0.9769が点灯している。中期チャートにおいても、強めの買いシグナルが点灯しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.0000〜1.0100)
▼ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 44.25円 現状乖離幅 45.95→47.00円
先週の強めの売りシグナル1.5865から上昇を速めており、今週は強い売りシグナル1.6006が点灯している。中期チャートにおいても強い売りシグナルが点灯しており、現状レベルからのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.5550〜1.5650)
▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −2.25円 現状乖離幅 −3.65→−4.60円
先週の買いシグナル0.9555から更に下落しており、今週は強めの買いシグナル0.9445が点灯している。中期チャートにおいても、強めの買いシグナルが点灯しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(0.9700〜0.9800)
▼オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅 18.00円 現状乖離幅 18.00→17.70円
乖離幅にはほぼ変化はないものの、今週は短期中期チャート共に、弱めの豪ドル買い・NZドル売りが点灯している。過去の週間ごとの乖離幅経緯は以下の通り。18.75→19.05→18.75→18.75→17.75→19.10→18.75→18.65→18.50→18.65→18.95→19.00→20.00→19.45→19.50→18.90→17.95→17.25→18.00→17.75→17.50→18.00→17.75→17.60→17.60→17.35→17.35→17.85→17.80→18.00→18.70→18.75→18.70→19.05→18.70→18.10→18.00⇒7.70円★ターゲット(18.00円)
▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
2007年度平均279円、2008度平均255円。2009年度平均224円、2010年度平均222.70円、2011年度上半期平均は196.75円、2011年下半期は185円。2012年度1月平均175.95円、2月平均182.95円、3月平均191.30円、4月平均189.40円、5月平均181.70円、6月平均179.35円。7月平均177.20円、8月第1週175.75円、第2週174.75円、第3週177.60円、第4週は177.15円、9月第1週は176.85円、そして、今週はユーロ円100.25+78.25=178.50円へと円高圏内で推移している。(目安*180円以下は円売り局面⇔190円以上は円買い局面)
●欧州3大通貨比較
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 25.50円 現状乖離幅 25.75→25.00円
先週の買いシグナル0.7928から上昇に転じており、今週は弱い買いシグナル0.8004が点灯している。中期チャートにおいても、引き続き買いシグナルが点灯しており、0.79前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(0.8050〜0.8100)
▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 16.50円 現状乖離幅 16.55→17.40円
先週の様子見1.2018から上昇を速めており、今週は売りシグナル1.2130が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、様子見が点灯しており、1.21台半ば以上からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.2000〜1.2050)
▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 42.00円 現状乖離幅 42.30→43.15円
先週の売りシグナル1.5159から上昇しており、今週は通常の売りシグナル1.5285が点灯している。中期チャートおいても売りシグナルが点灯しており、1.53台以上からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.5000〜1.5100)
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本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資をお勧めします。尚、最終的
な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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