小康状態継続中!豪ドル過剰反応????
ショイブレ独財務相がスペインの債務返済義務に言及したことが嫌気される中、スペイン国債入札では、応札倍率が軒並み低下したことを受けて、スペイン債が下落(利回り上昇)、利回りは危険水準とされる7%を1週間ぶりに更新するなど、依然として、ユーロ財政危機が懸念されており、ユーロドルは一時1.22台前半まで下落したが、その後、米6月中古住宅販売件数など複数の経済指標が弱い内容だったことを受け、ドル売りが優先されるなど、市場はそれぞれの悪材料にやや敏感に反応しているが、市場全般にポジション調整色が強まっており、想定内のレンジ相場での攻防と化している。
一方、ドル円は依然として、消去法的な円買いを背景に上値の重い展開が強いられているが、ユーロ債務危機問題が小康状態にあると共に、イタリア議会がESMを最終承認する中、ドイツ連邦議会でもスペイン銀救済が承認されており、リスク回避の円買いにもジレンマが生じている。その中、米欧株式が堅調に推移したこともあり、相対的にはリスク許容度が改善されており、ドル円は78円台半ば前後で身動きがとりにくい状況になっている。
他方、ドル円78円台半ば割れでは円売り介入警戒もある反面、78円割れではオプション・トリガーやストップロス狙いの円買いも観測されており、ドル円相場は狭いレンジ幅で神経質な展開を迫られているが、現時点では安住財務相の円高には断固たる措置を取るとの文言を信頼した上で、78円割れでは円高回避の円売り介入が実施されるとみなした方が得策かもしれない。それ故に、78円台半ば割れからのドル円ショートは自重局面にあるだろう。