ユーロ悪材料出尽くし感!ドル円80円台の足固め?
注目のECB政策金利は予想通り0.25%引き下げ、過去最低の0.75%としたほか、下限政策金利の中銀預金金利をゼロ%に引き下げたことが手掛かりにユーロ売りが再燃、その後ドラギ総裁は記者会見で、「ユーロ圏経済の見通しに対する下振れリスクが一部顕在化した」と述べたことを嫌気され、ユーロ売りが加速、政策金利の引き下げは既に織り込み済みではあったが、一部、ゼロ金利までは実施しないだろうとの観測があったため、ポジション解消売りが優先されている。また、ここ最近、ユーロショートの改善が進行していた関係上、反動売りや、新規売りを誘引させた格好になったことがユーロの圧迫材料になっている。
一方、本日は米6月雇用統計が発表されるが、市場予想では失業率8.2%、非農業部門雇用者数10.0万人増になっているが、昨日の強い米ADP全国雇用者数や米新規失業保険申請件数の結果を受けて、期待感も増している反面、ISM指数が弱かったこともあり、まちまちの情勢であるが、ここ最近の米経済指標の悪化傾向が続いているため、米雇用統計の結果が明らかにされるまでは、積極的なポジショニングは自重せざるを得ないだろう。
他方、ドル円は着実に80円台の足固めの様相を見せ始めているが、実需の売買や欧米経済の脆弱性を背景に、ドル円は80円前後で一進一退の攻防が予想される。当面、安全を期した上で、79.50〜80.50のレンジ幅で対応することが得策であろう。