ECB利下げ織り込み済み!見送った際の反動買いに注視?
為替市場は本日の米国独立記念日を控えている関係上、市場参加者が激減する中、いずれの通貨も小幅なレンジ相場と化している。更に、明日に欧州中銀(ECB)の理事会や英中銀(BOE)の金融政策委員会(MPC)を控え、全般的に手控えムードが蔓延するなど、身動きが取りにくい状況に陥っている。
一方、明日の欧州中央銀行(ECB)理事会においては、既に0.25%程度の利下げが見込まれているため、ECBが緩和策を打ち出したとしても、直接的なユーロ売り要因には繋がりにくい。ただ、仮に、利下げを見送った場合には、ある程度のユーロの買い戻し材料になる可能性を残しており、どうしても、直近のレンジ幅で待機するしか妙味は感じられない。とは言え、スペインの銀行に対する最大1000億ユーロの支援をめぐる最終合意が、当初予定の7月9日から20日にずれ込む可能性があるなど、欧州財政危機をめぐるリスク回避の動きがあるだけに、ユーロの上昇は一過性に終わる可能性が高く、相対的に上値は限定的と判断するのが無難であろう。
他方、ドル円は相変わらず79円台半ば前後で小康状態が続いているが、日経平均株価が9,000台を復活したことから、円売りに安堵感が生じている。貿易収支の悪化や円売り介入警戒を踏まえて底堅い展開が予想されているが、最終的には欧州危機の行方、そして、米経済の動向次第に委ねられているのが現状であり、今週末の6月米雇用統計の発表までは動きづらい展開に陥っている。