市場の関心はEU首脳会議⇒EURO2012?スペインVSイタリア戦!
昨日から開催されている欧州首脳会議では、欧州連合(EU)諸国は、尚もユーロ圏債務危機対策をめぐって意見が対立している。一応、同会議ではイタリア、スペインの借り入れコスト押し下げに向けて、欧州連合(EU)は緊急対策の策定に取り組んでいるが、今回のEU首脳会議ではユーロ経済の懸念を払しょくするほどの強力な措置が見出されないとの見方が先行している。それ故に、債券市場ではスペインやイタリアの債券離れを背景に、安全資産と見なされる米国債に資金が流入している状況である。
一方、市場関係者は6月半期決算を控えて、更に様子見スタンスを強めざるを得ないが、現時点では、蔓延化しているユーロの悪材料に対しての反応は限定的であるが、反面、好材料には反発し易い地合いにあるため、短期筋としても、更にユーロ売りを敢行しにくい側面がある。とは言え、市場のコンセンサスがユーロの戻り売りが優先されており、上値も限定的と言わざるを得ない。
他方、ドル円相場は国内の政局不安にも関わらず、微動だしない状況にあるが、小沢氏の離党に対する往生際の悪さと比するわけでもないが、ドル円も身動きの取れない状況にあり、当面、79〜80円のレンジで売買を模索するしかないだろう。
余談になるが、皮肉にも、今開催されているEURO2012では重債務国であるスペインとイタリアが決勝戦に勝ち上がったことを受けて、市場参加者の関心は、不透明な欧州首脳会議よりもEURO2012の勝敗に関心が集まっている。財政再生問題で苦悩しているスペインの2連覇が優勢か?????