ユーロ危機拡大・ユーロショート過去最大!下値懸念強まるも、一旦ユーロドル1.25前後で利益確定買い優先?
ユーロ圏がギリシャ債務危機及びユーロ離脱問題に揺れる中、スペイン政府が今月初めに国有化した大手国内銀行バンキアは、不動産融資とそれ以外の融資の引当金を準備するため、190億ユーロ(約1兆9000億円)の公的資金による追加支援を申請、当初の救済額45億ユーロから大幅に膨らむ結果になっている。同銀行の資金繰りの行き詰まりが、他のスペイン金融機関の財政難にも一層拍車を掛け、同時に、スペイン国債利回りが上昇に転じたことを受けて、スペイン政府の借り入れコストの上昇が懸念されている。また、先にスペイン経済・競争力相は金融業界全体の支援に必要な公的資金が150億ユーロを下回るとの見積もりを示したばかりだけに、市場には衝撃が走ると同時に、損失確定売りが進み、一時ユーロドルは節目である1.25割れまで下落している。ただ、週末発表されたギリシャの世論調査で同国向け支援合意を支持する政党の優勢が示され、ギリシャのユーロ離脱懸念が若干緩和されたことにより、週明けの為替市場では、利益確定買いや反動買いにより、ユーロドルは1.25台後半近辺まで戻している。しかしながら、依然として、上値が限定的であり、予断を許せない相場環境が続いている。
一方、IMMシカゴ通貨先物市場においては、ユーロショートが1999年1月の欧州単一通貨導入以降で最大規模(195,361枚)まで膨らんでいる。また、豪ドルも近来記憶にないショートへ転じており、投機筋の投げ売りが急加速している。ただ、レベル的には両通貨共に過熱感は払しょくできず、現状レベルからのショートは自重し、戻り売りに徹することが得策であろう。
**************************
●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2012年5月27日
▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅 0.1800 現状乖離幅0.2080→0.2041(A)100÷99.70=1.0030−(B)1÷1.2517=0.7989⇒0.2041。先週の弱めの買いシグナルから上昇に転じており、今週はポジション解消売りを伴い、売りシグナル79.65円が点灯している。尚、中期チャートにおいては強めの売りシグナルが点灯しており、80円台からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(78.50〜79.00円)
▼ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 23.50円 現状乖離幅 21.95→21.95円
先週の弱めの売りシグナル1.27782から下げ足を速めており、今週はポジション解消買いを伴い様子見1.2517が点灯している。ただ、中期チャートにおいては強めの買いシグナルが点灯しており、1.25割れからの押し目買いに妙味が生じている。★様子見
▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 1.00円 現状乖離幅 −1.65→−1.95円
先週の弱めの売りシグナル0.9835から下落に転じており、今週はポジション解消買いを伴い様子見0.9755が点灯している。中期チャートにおいては強い買いシグナルが点灯しており、0.97前後からの押し目買いに妙味が生じている。★様子見
▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 17.50円 現状乖離幅 19.30→19.70円
先週の弱めの売りシグナル0.7557から若干下落しているが、今週も引き続き弱めの売りシグナル0.7531が点灯している。中期チャートにおいては、逆に強めの買いシグナルが点灯しており、0.7400〜0.7800のレンジ相場を形成している。★買いター
ゲット(0.7450〜0.7500)
▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 0.50円 現状乖離幅 1.65→2.30円
先週の弱めの買いシグナル1.0213から上昇に転じており、今週もポジション解消売りを伴い、様子見1.0297が点灯している。中期チャートにおいては強めの売りシグナルが点灯しており、1.0000〜1.0500のレンジ相場を形成している。★様子見、
▼ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 47.50円 現状乖離幅 46.05→45.15円
先週の売りシグナル1.5829から下げ足を速めており、今週はポジション解消買いを伴い、一転して弱めの買いシグナル1.5669が点灯している。中期チャートにおいては、逆に売りシグナルが点灯しており、1.5500〜1.6000のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(1.5700〜1.5750)
▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −5.50円 現状乖離幅 −5.05→−3.30円
先週の買いシグナル0.9399から上昇を速めており、今週はポジション解消売りを伴い、様子見0.9602が点灯している。中期チャートにおいては、強めの売りシグナルが点灯しており、0.9200~0.9700のレンジ相場を形成している。★様子見
▼オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅 19.00円 現状乖離幅 18.00→17.75円
乖離幅自体には大きな変化はないが、先週の様子見から、今週は短期・中期共に、豪ドル円買い・NZドル円売りが点灯している。過去の週間ごとの乖離幅経緯は以下の通り。15.95→15.55→15.85→15.75→17.60→17.75→18.75→19.05→18.75→18.75→17.75→19.10→19.10→18.40→18.75→18.75→18.65→18.30→18.70→18.45→18.50→18.65→18.95→19.00→20.00→19.45→19.50→18.90→17.95→17.25→17.30→17.85→18.00→17.75→17.50→18.00→17.75円★ターゲット(18.00〜18.50円)
▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
2007年度平均279円、2008度平均255円。2009年度平均224円、2010年度平均222.70円、2011年度は1月平均192.55円。2月平均195.30円、3月平均196.00円。4月平均203.80円、5月平均197.15円、6月平均195.60円、7月平均194円、8月平均187.70円、9月平均183.10円、10月平均181.95円、11月平均は182.70円。12月平均180.75円、2012年度1月平均175.95円、2月平均182.95円、3月平均191.30円、4月平均189.40円、5月第1週は184.30円、第2週は183.15円、第3週は179.95円、そして、今週はユーロ円99.70+ドル円79.65=179.35円と円高圏内を維持している。(目安*180円以下は円売り局面⇔195円以上は円買い局面)
●欧州3大通貨比較
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 24.00円 現状乖離幅 24.10→25.00円
先週の弱めの売りシグナル0.8069から若干下落しているが、今週も引き続き弱めの売りシグナル0.7989が点灯している。中期チャートにおいては依然として、強めの買いシグナルが点灯しており、0.7800〜0.8300のレンジ相場を形成している。★買いターゲット(0.7900〜0.7950)
▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 18.00円 現状乖離幅 16.90→16.75円
先週の弱めの買いシグナル1.2014から変化はないものの、今週は逆に弱めの売りシグナルが点灯している。中期チャートおいては様子見が点灯しており、1.1900〜1.2200のレンジ相場を形成している。
★買いターゲット(1.1950)
▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 42.00円 現状乖離幅 41.00→41.85円
先週の弱めの買いシグナル1.4878から上昇に転じており、今週は逆に弱めの買いシグナル1.5045が点灯している。中期チャートおいては依然として、強めの売りシグナルが点灯しており、1.4700〜1.5200のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(1.5100)
***************************
本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資をお勧めします。尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
***************************