ユーロ乱高下必至!ドル円80円前後で高見の見物?
ドイツのショイブレ財務相とフランスのモスコビシ財務相は先の会談で、ギリシャをユーロ圏にとどめるために「必要なあらゆる措置」を講じることで両国が合意したものの、具体性に欠ける表明であり、市場にはギリシャの早期離脱が現実味を帯びている、その中、昨日はギリシャのパパデモス前首相がユーロ離脱の用意も想定しており、また、前首相はユーロ離脱のコストは5000億から1兆ユーロに及ぶと述べるなど、ギリシャのユーロ離脱を暗示している。
一方、ドイツ当局はユーロ圏共同債が債務危機の解決策になるとはみておらず、そうした立場を変える考えはないと述べているが、EU事務局によれば、本日のEU首脳会談後にファンロンパイEU大統領がギリシャに関して声明を発表する可能性があると含みを持たせていることもユーロ売りを加速させている。
他方、ドル円は米格付け会社フィッチが日本国債の格下げをダブルAから一段階引き下げ、上から5番目のシングルAにしたと発表、見通しもネガティブとしたことが嫌気され、円売りが仕掛けやすい情勢になっている。また、市場は欧州不安が根強く、相対的に、ドル買いに集中しており、ドル円80円台への足固めになるかが注目されている。
その他では、本日開催される欧州連合(EU)首脳会議において、ギリシャ問題を巡り議論が交わされる見通しであるが、どのような結果になるかは定かではないが、ユーロの神経質な展開が予想されるだけに、通常よりはレンジ幅を拡大して臨むしか妙策はないだろう。