ドル円80円の底堅さ!更なる円買いは仕掛けづらい局面?
イースター休暇明けの欧米市場では重債務国に属するスペインやイタリアなどの国債利回りが上昇する一方、米10年債利回りが再び2%割れへとリスク回避の動きが強まっている。また、先の米雇用情勢の悪化を受けて、米経済の回復期待が萎む中、NYダウは213ドル安へと株安・円高へ傾斜している。
一方、FRBが公定歩合議事録を発表。現在と将来の経済情勢が公定歩合の上げ下げ正当化する中、危機前の公定歩合構造の回復目指し引き上げ支持。住宅市場最近の前向きな動向にもかかわらず依然弱く、また、労働市場に改善の兆しはあるが、高水準の失業率は懸念を示している。その中、ダラス、アトランタ、ミネアポリスなどの連銀総裁の発言が伝わっているが、特に、コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁は、向こう6〜9ヵ月の間に緩和解除を始める必要があり、2012年終盤にも利上げを正当化する条件が整う可能性を指摘、2013年には利上げの可能性も指摘しているが、他の連銀総裁は特に金融政策には言及しておらず、市場の反応は限定的になっている。
他方、昨日の日銀金融会合で追加の金融緩和期待が浮上する中、今回見送られた失望感が広がり、ドル円は80円台、ユーロ円105円台、そして、高金利の豪ドル円も82円台へとリスク回避による円買い需要が増している。ただ、節目であるユーロドル1.3000やドル円80円割れには警戒感を強めており、加速的なユーロ売りや円買いには繋がりにくいのが現状であろう。