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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

円売り志向強まる!ドル円再度85円台意識?(ペットチャート)

先週は3月期末調整を意識したもみ合い相場の中、一時、年度末を睨んだ本邦輸出企業の円買い需要が高まり、82円割れの展開を強いられたが、その後、2月米個人消費が引き続き拡大傾向を示したほか、3月の企業や消費者の景況感などが概ね底堅く推移していることから、米金利がやや上昇、日米金利差が手伝い、再び円売り志向が強まっている。
相対的に、今週は新年度を迎えるに当たり、取引高は減少傾向にあるが、同時に、今週末には米欧のイースター(復活祭)が控えており、市場参加者の激減が予想されるだけに、どちらにも振れやすい相場展開が予想される。
その中、シカゴIMM通貨先物の取組によれば、ドルの買い越しが1月以来の水準まで増加している。ユーロショートはユーロ債務危機の不透明さから、相変わらず、9万枚前後で高水準にあるが、円ショートは本邦の貿易収支の悪化を背景とした円売り志向が顕著となる中、前回の2万5,000枚ショートから6万7千枚へと急拡大しており、ドル円の底堅さが意識されている。また、ユーロは債務危機対策の安全網強化やスペインの緊縮予算案などに対する期待感を手掛かりに上昇しているが、1.34台の上値の重さが意識される中、反発は限定的になっている。
一方、日銀が発表した3月短観は企業の景況感を示す業況判断指数は半年ぶりに改善するとの予想が大勢であったが、結果は大企業業況感DIがマイナス4と予想を下回ったことから、市場は円売りで反応、再度83円台へと円売り志向が強まっている。

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●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2012年4月01日

▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)平均乖離幅 0.1850 現状乖離幅0.1610→0.1507(A)100÷110.50=0.9050−(B)1÷1.3337=0.7498⇒0.1507先週の弱めの買いシグナル82.40円から若干序章に転じているが、今週も引き続き弱めの買いシグナル82.85円が点灯している。尚、中期チャートにおいては強めの売りシグナルが点灯しており、81〜85円のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(83.50〜84.00円)

▼ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 25.00円 現状乖離幅 26.25→27.65円
先週の弱めの買いシグナル1.3271から若干上昇に転じているが、今週も引き続き弱めの買いシグナル1.3337が点灯している。中期チャートにおいても弱めの買いシグナルが点灯しており、1.32前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.3400)

▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 −4.00円 現状乖離幅 −4.90→−3.90円
先週の弱めの買いシグナル1.0473から下落に転じており、今週は通常の買いシグナル1.0350が点灯している。中期チャートにおいては弱めの買いシグナルが点灯しており、1.0300割れからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.0550〜1.0600)

▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 16.00円 現状乖離幅 15.00→15.05円
先週の様子見0.8180から変化はなく、今週も引き続き様子見0.8183が点灯している。中期チャートにおいては弱めの買いシグナルが点灯しており、0.8000〜0.8400のレンジ相場を形成している。★様子見

▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 0.00円 現状乖離幅 −0.20→−0.15円
先週の弱めの売りシグナル0.9976から変化はなく、今週も引き続きは弱めの売りシグナル0.9982が点灯している。中期チャートにおいては売りシグナルが点灯しており、1.000台以上からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(0.9850〜0.9900)

▼ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 45.00円 現状乖離幅 48.40→49.75円
先週の様子見1.5874から上昇に転じており、今週は弱めの売りシグナル1.6005が点灯している。中期チャートにおいてはポジション解消売りに伴い、様子見が点灯しており、1.5800〜1.6200のレンジ相場を形成している。★買いターゲット(1.5900〜1.5950)

▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −6.00円 現状乖離幅 −8.30→−8.90円
先週の弱めの買いシグナル0.9085から若干下落にしており、今週は通常の買いシグナル0.9030が点灯している。中期チャートにおいても買いシグナルが点灯しており、0.9000割れからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(0.9100〜0.9200)

▼オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅 20.00円 現状乖離幅 18.90→17.95円
先週の弱めの豪ドル円買い・NZドル円売りから乖離幅が縮小しており、今週は短期チャート・中期チャート共に、豪ドル円買い・NZドル円売りシグナルが点灯している。過去の週間ごとの乖離幅経緯は以下の通り。15.65→17.05→16.70→16.85→17.45→15.95→15.55→15.85→15.75→17.60→17.75→18.75→19.05→18.75→18.75→17.75→19.10→19.10→18.40→18.75→18.75→18.65→18.30→18.70→18.45→18.50→18.65→18.95→19.00→20.00→19.45→19.50→18.90→17.95円
★ターゲット19.50円

▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
2007年度平均279円、2008度平均255円。2009年度平均224円、2010年度平均222.70円、2011年度は1月平均192.55円。2月平均195.30円、3月平均196.00円。4月平均203.80円、5月平均197.15円、6月平均195.60円、7月平均194円、8月平均187.70円、9月平均183.10円、10月平均181.95円、11月平均は182.70円。12月平均180.75円、2012年度1月平均175.95円、2月平均182.95円、3月第1週は189.85円、第2週190.65円、第3週193.30円、第4週191.75円、そして、今週はユーロ円110.50+ドル円82.85=193.35円と円安圏内で推移している。(目安*180円以下は円売り局面⇔195円以上は円買い局面)

●欧州3大通貨比較
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 20.00円 現状乖離幅 22.20→21.30円
先週の弱めの買いシグナル0.8360から若干下落しているが、今週も引き続き弱めの買いシグナル0.8333が点灯している。中期チャートにおいては買いシグナルが点灯しており、0.83割れからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(0.8400〜0.8500)

▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 19.00円 現状乖離幅 18.65→18.75円
先週の買いシグナル1.2056から若干下落しているが、今週も引き続き買いシグナル1.2044が点灯している。中期チャートおいては強めの買いシグナルが点灯しており、1.200割れからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.2350〜1.2400)

▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 39.00円  現状乖離幅 40.10→40.85円
先週の弱めの買いシグナル1.4421から若干上昇しているが、今週も引き続き弱めの買いシグナル1.4452が点灯している。中期チャートおいては買いシグナルが点灯しており、1.44割れからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.4550〜1.4600)

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*本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資をお勧めします。尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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