ドル円82円前後で紆余曲折!ユーロドル1.34台が重石?
特筆すべき材料もない中、昨日発表された新規失業保険週間申請件数は5000件減少して35万9000件と2008年4月以来の低水準にはなっているが、バーナンキFRB議長は失業率の高さや住宅市場の低迷が米景気回復のブレーキになっていることに言及しており、内容的にはいままでと変わっていない。また、フィラデルフィア連銀総裁は景気回復が続けば、FRBには金融政策転換への圧力が一段とかかるとの見解を示し、従来の追加緩和を考えるべきではないと指摘しているが、為替相場への影響は限定的になっている。
一方、ドル円は一時81円台に下落する場面も見られたが、3月年度末におけるレパトリやポジション調整がらみの円買いが進行したと思われるが、82円割れでは値ごろ感の買いや利益確定買いが散見されるなど、82円前後で試行錯誤が続いている。
他方、ユーロドルは、明日のユーロ圏財務相会合において、欧州安定メカニズム(ESM)と欧州金融安定ファシリティ(EFSF)による支援枠上限の引き上げ期待があり、ユーロを買い戻す動きが優先されており、総じて底堅い展開が予想される。反面、1.34前後ではチャート分析による転換期であると共に、ポジション調整売りが優先される可能性があり、
上値は限定的と判断するのが妥当であろう。当面、1.3250〜1.3400のレンジ幅で売買を模索することが一考であろう。