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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

為替は非常識が常識?

昨日はバレンタインデー。何個もらいましたか、それともいくつ買いましたか?
昔は『義理チョコ』の恩恵?でメーカーも商売繁盛であったが、今では義理チョコは死語に近いそうです。娘に言わせると、彼氏にあげるよりも、友達同士で交換する『友チョコ』が流行とか? そして、女房に言わせると、旦那方に買うのではなく、自分のために買うのが主流だとか。日ごろは節約、節約と言いながらも、昨日は『ゴディバ』を買ってきたが、もちろん、箱だけ拝見させていただきましたが、一個いくらするのでしょうかね。
愚問ですが、ゴディバはどこの国のチョコか知っていますか、わからない方に一言、ベルギーですよ。知らないと返ってくる言葉が、即座に『信じられない』『常識よ!』と言われるかも。そのうち、為替に投資するのは常識と言われる日も近いかもしれませんが?
長年の非常識な為替相場が体に染み付いているのかもしれません。。。。。。。。ね。
▲今晩のバーナンキ新FRB議長の議会証言を控え、市場全体には様子見ムードが蔓延しているが、大方の見方としては、グリーンスパン前FRB議長の方針を踏襲すると見られ、市場の思惑も限定的な状況であり、動意はと乏しいと言わざるをえない。 昨日からの米ドルの推移を見ても、ポジションの縮小と調整に力を注いでいるマーケットと判断してよいだろう。すでに3月末のFFレートの利上げが織り込み済みでもあり、基本的には、その後の利上げ期待が先行するマーケットではあるが、今回の議会証言で、5月の利上げの可能性を見出すことは、かなり難しい状況とみるべきであろう。
▲当面は3月の利上げ前提にした議会証言でもあり、米ドル離れを阻止する意味合いでも、堅調な米経済を背景にした米ドル優位の姿勢が見られると判断するが、一方では、市場参加者は5月の利上げ動向に焦点を合わしながら、今回の初めての議会証言を注目するのであろうが、双子の赤字を抱えた米経済の現状からは、強気一辺倒ではなく、慎重論も随所に見られるような議会証言が考えられ、多少の乱高下を想定することによりリスクは回避されると判断したい。
▲昨日の米小売売上高の改善だけで、今後の利上げを語るにはお粗末過ぎるし、また、今週末の日本の第四半期GDP期待感が増しており、量的緩和解除の早期実施と、利上げに直結するような見解もあるが、相対的には緩やかなペースでの日本金利の上昇期待とソフトランディングを視野に入れている米ドル金利であるだけに、現段階では急劇な乱高下は期待できないと見るのが妥当であろう。いずれにしても、現状のレンジ相場から大きく逸脱する状況は難しいと思われるが、117円割れの買いと118円の売りであれば、リスクは限定的と判断する。
▲ユーロドルも思考錯誤の繰り返しでもあり、依然として1.18台半ばからの買いニーズは旺盛である。今晩の乱高下を想定しても1.1850~1.2000のレンジと見れば問題ないと思われるが、1.19割れのユーロドルロングであれば、妙味も増すと思われる。

プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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