ユーロドル1.33&ドル円82円台は折り返し地点?
ギリシャの債務交換に大多数の投資家が参加する見通しとなり、無秩序なデフォルト(債務不履行)が回避されるとの楽観論が広がる中、ユーロドルは一時1.33台寸前まで上昇を速めている。
一方、ギリシャ政府筋からはギリシャ債務交換における民間債権者の参加率85%超えたと報じられる中、EU関係者からはギリシャが債券交換に対する戦略に関して最終決定する前に、EU、IMF、ECBと調整を試みており、本日にもユーロ圏財務相の電話会合が開催される予定であるが、その中で、不参加だった債権者も強制的に債務交換を実施させる集団行動条項(CAC)の行使について協議される見通しを伝えている。
他方、ECB理事会においては事前予想通りに政策金利の据え置きが決定される中、その後のドラギECB総裁の記者会見では、ユーロ経済に安定化の兆しがみられるとし、ECBはソブリン債危機との闘いで十分な役割を果たし終えたとの認識を示唆、また、同総裁は、依然として、下振れリスクを指摘しているものの、概ねハト派的な見解に終始したことがユーロ買いをサポートしており、ユーロドルは1.32台後半まで上昇し、ドル円も81円台では底堅い展開が続いているが、市場は本日の2月米雇用統計の発表を控え、米雇用情勢に対する改善期待があるため、一方的なユーロ上昇を不安視する動きがある。また、チャート上においても、1.33台では一旦ポジション解消売り(折り返し地点)となるため、現状レベルからの過度なユーロロングは自重することが得策であろう。