ポジション調整色強まる!小康状態へ?
昨日は特筆すべき材料もなく、為替相場は全般的に終始揉み合いの展開を強いられている。
米経済指標では週間新規失業保険申請件数が4年ぶり低水準に減少したものの、米2月ISM製造業指数が3カ月ぶりの低水準と市場予想を下回りルなど好悪材料が入り混じる中、NYダウは13000ドルを挟んで一進一退へと次なる材料待ちの様相を呈している。
一方、ユーロ・グループのユンケル議長は、ユーロ圏財務相会合終了後に声明を発表。その中で「必要とされているすべての法案はギリシャ議会および内閣によって承認された。
残されているいくつかの懸案についても近く完了するはずだ」との見方を示し、ギリシャが追加条件を満たすことができれば、第2次支援の下で、懸念されている大量の債券償還日である3月20日までに第1弾融資実施される可能性が強まったことを改めて言及しているものの、市場はある程度掌握しており、反応も限定的になっている。
他方、国際スワップデリバティブ協会(ISDA)がギリシャは民間債権者に対し債務交換を通じて強制的な損失負担を迫っているが、公的部門の債権者については損失を免除する旨
を発表、また、ISDAは声明で「ギリシャを巡る情勢は依然流動的で、今回の判定委員会の決定により、市場関係者が一段の照会を行う権利、もしくは能力に影響を与えることはない」としているものの、売買材料としては見なされず、市場は冷静に受け止めている。
本日は米経済指標もない中、注目のEU首脳会議が行われ、引き続き欧州問題国に対する安全網拡充について論議される見通しであるが、反面、新鮮味に欠ける内容であるとの見
方が先行しているため、マーケットへの影響は限定的と言わざるを得ないだろう。