ドル円&ユーロドル上値重し!戻り売りがコンセンサス?
ドル円は76円台前半で終始安定的に推移しているものの、レベル的には10月の政府・日銀が介入した以来の低水準に位置しており、緊張感は高まりつつあるが、日銀介入と欧州債務不履行を背景にしたリスク回避による円買いに挟まれ身動きの取れない状が続いている。
前回10月の日銀介入はドル円75円割れを阻止する意味合いもあり、ドル円75円台半ば割れで実施された経緯があるが、今回も同様に経済業界からの円高阻止要請は根強く、75円台半ば前後での円売り介入が見込まれている。しかしながら、加入操作に関しては、欧米各国からの同意を得られていない以上、単独介入の限界を考慮しなければならないだろう。仮に介入を実施したとしても、瞬間的に1〜2円程度は反発するであろうが、賞味期限は短く、逆にドル円の戻り売りの好機を提供することにも繋がるだろう。
一方、ユーロドルは様々な情報が飛び交う中、昨日も一部格付け会社がギリシャの債務交渉が数時間以内に合意、そして、国際金融協会(IIF)からは、ギリシャの債務減免協議は合意に近づいており、来週決着の見込みであり、建設的な協議が続いているなどと情報が錯綜している。序盤はユーロ圏製造業景況指数が市場予想を上回ったこを背景に、欧米主要株価指数が堅調な地合いに転じ、また、懸念されていたドイツとポルトガルの国債入札が順調に実施されたことなどがユーロの支援要因となり、ユーロドルは一時、1.32台前半まで反発する場面もあったが、同レベルでは利益確定売りやポジション調整売りに圧される恰好で、再度1.31台半ば前後まで反落するなど、ドル円相場と同様に、反発後の戻り売りが市場のコンセンサスになりつつある。