節分相場 !鬼はいずこへ→為替か金利か?
●昨日は欧州中央銀行(ECB)の利上げ据え置きは規定路線でもあったが、ECBは引き続きインフレ期待を警戒しており、トリシェECB総裁は3月での利上げを予感させるような発言でもあったことから、結果的にはユーロドルの上昇に繋がった模様。前日には米連邦準備制度(FRB)の連続的利上げも、次回3月までの追加利上げの余地を残している。それに反して日本政府の対応が量的緩和政策の解除は時期尚早との見方がある以上は、今後の日米欧の金利差拡大が再燃することが市場の関心事となることは否定できない。
▲現状ではゼロ金利の劣勢が続くと見るべきであろうが、為替の節目とも言えるドル円120円、ユーロドル1.2000、そして金利の節目でもある米金利の4.75%の打ち止め感ともに、日本のゼロ金利からの浮上が明暗を分ける段階に接近しているとも言える。
デフレ経済に悩み、依然として後手に回るに日本の金融政策であるが、超低金利が円安を生み出し、日本経済の活性化に向けての重要な使命が終盤に近づいているかもしれない。今朝の日経によれば、不良債権処理が終了した大手邦銀が軒並み国債保有残高の減少を図っているように、おそらく長期金利の上昇を懸念し、10年以上の残存期間のある債権を減少しており、結果的には短期債にシフトさせている状況が、金融政策の変更が近い兆しとも言える。
★市場は今晩の米雇用統計に関心が寄せられているが、事前予測が非農業部門雇用者数でプラス25万人と、少しばかり高い数字ではあるが、今までと同様に、それだけ信憑性も乏しい予測と言える。市場に反しても逆張りのほうに妙味が生じるマーケットでもあり、20万人以下は想定できるが、30万人以上は想定視にくいだけに、もう一段の米ドル上昇でもあれば、売りに妙味ありと判断する。ドル円118円台後半の売りとユーロドル1.2050前後の買いを推奨する。現状では個人投資家の外債投資も健在であり、ドル円も含めてクロス円の下値を探る展開にはならないが、必要以上の円安警戒レベルに接近していることは否定できず、自重気味の円売りに徹したい。