年明けも波乱相場継続!ドル円&ユーロドル上値重し?
新年明けまして、おめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。
新年度の為替相場はユーロ圏の信用不安が高まる中、ユーロ円が100円割れと10年半ぶりの安値の幕開け相場へと緊張感が一段と強まる相場形態を示している。
その中、シカゴ通貨先物市場における年度末のユーロショートが113,697枚から127,879枚まで拡大するなど、反面、反発余地を残している相場環境にあるが、同時に上値も限定的になっており、積極的にポジションを取りづらい状況にある。
一方、ドル円はリスク回避志向が顕在化する中、年度末調整や消去的な下値圧力を背景に77円割れへと円買い圧力が強まっており、再度政府・日銀の円売り介入を意識させられる環境に直面しているが、欧米諸国の容認姿勢がない以上、必然的に76円割れを視野に入れた相場シナリオが求められる。とは言え、同レベルでは介入警戒が強まり、下値は限定的と言わざるを得ない相場環境にある。
他方、スペイン政府は2011年の財政赤字について、目標としていたGDP比6%に収まらず、8%に到達する見通しを発表、そして、メルケル独首相がドイツの底堅さは維持するものの、来年は今年以上に厳しい年になるとの認識を示す中、ユーロはこの10年で最も厳しい局面に立たされており、各国の協力のみがユーロを成功に導くとしており、EU連合の結束の乱れが表面化すれば、ユーロドルの一段安を想定せざるを得ない状況にある。
補足的になるが、世界の外貨準備におけるドルの割合は第2四半期の60.3%から61.7%に上昇、一方、ユーロは26.7%から25.7%に低下しているように、今の為替相場の実を如実に示している。ちなみに、円は3.8%と変わっていない。