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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

ポジション調整主体の展開!事が生じてからの逆張り?

ユーロドルは一時1.30ドル台後半へ上昇へと反発の様相を呈していたが、堅調に推移していた米NYダウがマイナスに転じたことや、改めて、欧州ソブリンリスクが浮上
して事を嫌気して、米ドル買い・円買いへ傾斜、ユーロドルは再び1.3000前後で膠着度を強めている。
一方、債券市場では米国債10年物が1.9%割れ、そして、30年債も2.9%割れになるなど、依然として、リスク回避志向の根強さを表している。また、米要人発言が相次ぐ中、ダドリーNY連銀総裁は、米経済は著しい下振れリスクに直面している。リスクの大半は欧州債務危機に起因しているとし、FRBによる欧州債購入はハードルが高いと述べると共に、ユーロ圏は課題を克服する力はあるが政治的に非常に難しい状況にあると指摘、フィッシャー・ダラス連銀総裁は一段の緩和は民間部門の雇用創出を促すことはなく、追加金融緩和に頼ることは誤った道と述べている。そして、エバンス・シカゴ連銀総裁は、米経済は脱出速度に到達しておらず、失業率が7%に改善するまで緩和を続けるべきとの見解を示しており、米経済の脆弱性が指摘されている。
他方、格下げ問題も相変わらず、市場の注目の的になっているが、格付け会社フィッチは、ベルギー・スペイン・スロベニア・イタリア・アイルランドなどの格付け見通しをネガティブに、そして、フランスのAAA維持するものの、格付け見通しはネガティブに引き下げるなど、来年以降も格下げ問題が市場を震撼させる可能性が高まっている。
今週は、クリスマスモードの中、ポジション調整主体の展開が予想されるが、同時に薄商い相場が続くだけに、投機筋の突発的な動きに重点を置き、相場が大きく動意づいてからの逆張りに特化することが賢明であろう。

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●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2011年12月18日

▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)平均乖離幅 0.2100 現状乖離幅0.2165→0.2231(A)100÷101.40=0.9862−(B)1÷1.3041=0.7631⇒0.2231
先週の弱めの売りシグナル77.55円から若干上昇しているものの、今週は様子見77.75円が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、買いシグナルが点灯しており、76〜80円のレンジ相場を形成している。★様子見

▼ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 28.00円 現状乖離幅 26.15→23.65円
先週の買いシグナル1.3372から急落しており、今週は強い買いシグナル1.3041が点灯している。中期チャートにおいては買いシグナルが点灯しており、1.3000前後からの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(1.3600〜1.3700)

▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 −1.00円 現状乖離幅 −1.65→+0.20円
先週の弱めの買いシグナル1.0260から下落に転じており、今週は通常の買いシグナル0.9974が点灯している。中期チャートにおいては弱めの売りシグナルが点灯しており、0.9800〜1.0300のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(1.0250〜1.0350)

▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 18.00円 現状乖離幅 17.40→18.60円
先週の買いシグナル0.7750から下落に転じており、今週は強めの買いシグナル0.7608が点灯している。中期チャートにおいては売りシグナルから買いシグナルに移行しており、0.7500前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(0.7800〜0.7900)

▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 1.50円 現状乖離幅 1.40→2.85円
先週の弱めの売りシグナル1.0191から上昇を速めており、今週は通常の売りシグナル1.0381が点灯している。中期チャートにおいては様子見から弱い売りシグナルに移行しており、1.0500前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.0150〜1.0200)

▼ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 44.00円 現状乖離幅 43.85→42.95円
先週の弱めの買いシグナル1.5654から下落に転じており、今週は通常の買いシグナル1.5524が点灯している。中期チャートにおいては弱めの買いシグナルが点灯しており、1.55割れからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.5700〜1.5800)

▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −8.00円 現状乖離幅 −6.40→−5.30円
先週の売りシグナル0.9172から上昇を速めており、今週は強めの売りシグナル0.9362が点灯している。中期チャートにおいても売りシグナルが点灯しており、0.94台以上からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(0.9000〜0.9100)

▼オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅 18.00円 現状乖離幅 19.10→18.40円
先週の乖離幅から若干縮小しているが、ssss今週も引き続き短期&中期チャート共に、豪ドル円売り・NZドル円買いが点灯している。過去の週間ごとの経緯は以下の通り。22.45→21.85→22.05→20.50→20.60→18.65→19.95→20.20→19.20→17.30→15.85→15.65→17.05→16.70→16.85→17.45→15.95→15.55→15.85→15.75→17.60→17.75→18.75→19.05→18.75→18.75→17.75→19.10→19.10→18.40円

▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
2007年度平均279円、2008度平均は255円。2009年度平均は224円、2010年度1月平均222.70円、2011年度1月平均は192.55円。2月平均は195.30円、3月平均は196.00円。4月平均は203.80円、5月平均は197.15円、6月平均は195.60円、7月平均は194円、8月平均は187.70円、9月平均は183.10円、10月平均は181.95円、11月平均は182.70円。12月第1週は182.55円、第2週は181.25、そして、今週はユーロ円101.40+ドル円77.75=179.15円と警戒レベルの円高圏内で推移している。(目安*185円以下は円売り局面⇔195円以上は円買い局面)

●欧州3大通貨比較
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 16.00円 現状乖離幅 17.70→19.30円
先週の買いシグナル0.8542から下落に転じており、今週は強めの買いシグナル0.8401が点灯している。中期チャートにおいても同様に、買いシグナルが点灯しており、0.84円割れからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(0.8700〜0.8800)

▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 15.00円 現状乖離幅 19.75→18.35円
先週の弱めの売りシグナル1.2353から下落に転じており、今週はポジション解消買いを伴い、弱めの買いシグナル1.2210が点灯している。中期チャートおいては様子見から買いシグナルに移行しており、1.2100割れからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.2300~1.2350)

▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 35.00円  現状乖離幅 37.00→37.00円
先週の弱め売りシグナル1.4461から上昇しており、今週は通常の売りシグナル1.4533が点灯している。中期チャートおいても売りシグナルが点灯しており、1.45台以上からのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(1.4250〜1.4300)

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本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資をお勧めします。尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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