ドル円77円台半ばではシブトイ展開!戦略的なシナリオ作りが重要?
リア債利回りの上昇が一服する中、ドル円は78円割れ、そして、上値の重いユーロドルは1.38台半ば近辺まで上昇するなど、米景気減速懸念も手伝い、市場は再びドル売りへと傾斜している。しかしながら、首相交代劇でイタリア財政が改善される保証はなく、依然として、ユーロドルの戻り売りが優先される相場展開を強いられており、ユーロドルの上昇は一過性になる可能性が高いだろう。
一方、ドル円相場は、77円台半ば割れや77円割れでは政府・日銀の円売り介入観測が煮詰まる可能性が高く、投機筋としては、更に円買いを強行できない側面がある。それ故に、シナリオ的にはドル円77円台からのショートを自重すると共に、ドル円77円台半ば割れではロングに移行し、当局の押し上げ介入に期待することも一考であろう。
ただし、シカゴIMM通貨先物取引においては、円ロングの持ち高が5万4千枚から半減しており、再び円買い余地を残している。そして、前回の日銀介入が7兆円を超える大規模介入なだけに、次回は小規模にとどまる公算も踏まえると、ドル円の反発余地は限定されるため、当面、79円前後では戻り売りを視野に入れて対処することが賢明であろう。