ギリシャ問題道半ば!波乱相場継続中?
先週末の米雇用統計は、非農業部門雇用者の増加数が予想を下回ったものの、失業率が改善した事を受けて、相対的に方向感の欠ける展開となる中、NY市場ではギリシャ問題を背景にして、ユーロの調整売りが優先的になっているが、反面、米国では足下では予想を上回る良好な経済指標が相次いでいるものの、先のFOMC声明やバーナンキ議長の記者会見では景気見通しに対する重大な下方リスクが指摘されるなど、米景気減速懸念がより強まっているだけに、市場はドル売りとユーロ売りが混在する不可解なマーケットになっており、依然として、リスク回避による消去的な円買い志向は健在との見方は少なくない。
一方、本日早朝には、ギリシャの与野党が連立政権樹立で合意し、パパンドレウ首相は新政権に加わらずに辞任の方針が伝わっているためユーロは若干買い戻されているが、新政権が暫定政権と称されているだけに、首相の交代劇のみでユーロの追い風になるとは考えにくい状況である。また、欧州連合(EU)は1,300億ユーロ規模の金融支援融資策を実行する条件として、本日のユーロ圏財務相会合までに挙国一致内閣樹立の道筋をつけるよう要求しているが、今後ギリシャ新政権が財政緊縮を条件としたEUなどの支援策を承諾するとの見方が強まると同時に、ユーロ離脱が後退しているため、ユーロの下値は堅調とみなすのが無難であろうが、一喜一憂しないためにも1.3500〜1.4000のレンジ幅で売買を模索することが賢明であろう。
他方、ギリシャ債務危機が渦巻く中、G20首脳宣言においては、世界経済が直面する試練に対し協調して行動、欧州危機で金融市場の緊張が高まり、新興国経済も成長が鈍化しており、脆弱性を克服し、成長と雇用の行動計画で合意したものの、総じて、サプライズ材料はなく、ギリシャ支援を含めたEUの包括的対策の迅速な実施が問題視されるにとどまっており、まだまだ予断を許せない相場環境にある。
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●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2011年11月06日
▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)平均乖離幅 0.2100 現状乖離幅0.2255→0.2024(A)100÷107.75=0.9281−(B)1÷1.4156=0.7257=0.2024
先週の買いシグナル75.80円からは日銀介入より急上昇しており、今週はポジション解消売りを伴い、弱めの売りシグナル78.20円が点灯している。中期チャートにおいては、強めの買いシグナルから通常の買いシグナルに移行しており、75〜80円のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(77.00〜78.00)
▼ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 30.00円 現状乖離幅 31.50→29.55円
先週の強めの売りシグナル1.4156から下げ足を速めており、今週は一転して、買いシグナル1.3779が点灯している。中期チャートにおいては売りシグナルから様子見に移行しており、1.3500〜1.4000のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(1.4000〜1.4100)
▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 −1.25円 現状乖離幅 −5.35→−3.10円
先週の強い売りシグナル1.0706から急落しており、今週はポジション解消買いを伴い、様子見1.0396が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、強めの売りシグナルが点灯しており、1.05台以上からのナンピン売りに妙味が生じている。★様子見
▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 15.25円 現状乖離幅 13.40→15.90円
先週の強めの売りシグナル0.8232から下げ足を速めており、今週はポジション解消買いを伴い、一転して、買いシグナル0.7960が点灯している。中期チャートにおいては依然として売りシグナルが点灯しており、0.7700〜0.8200のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(0.8200〜0.8300)
▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 0.25円 現状乖離幅 −0.60→1.25円
先週の買いシグナル0.9921から上昇に転じており、今週はポジション解消売りに伴い売りシグナル1.0162が点灯している。中期チャートにおいては買いシグナルから様子見レベルに移行しており、0.9800〜1.0300のレンジ相場を形成している。★買いターゲット(0.9950〜1.0050)
▼ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 45.25円 現状乖離幅 46.45→47.20円
先週の強めの売りシグナル1.6128から若干下落しているが、今週はポジション解消買いを伴い、弱めの買いシグナル1.6077が点灯している。中期チャートにおいては、弱めの売りシグナルが点灯しており、1.5800〜1.6300のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(1.6150)
▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −17.75円 現状乖離幅 −12.15→−10.05円
先週の弱めの買いシグナル0.8619から上昇に転じており、今週はポジション解消売りを伴い、強めの売りシグナル0.8839が点灯している。中期チャートにおいては弱めの売りシグナルに移行しており、0.89前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★売りターゲット(0.8750〜0.8800)
▼オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅 16.00円 現状乖離幅 18.75→19.05円
先週の乖離幅から若干拡大しており、今週は、短期&中期チャート共に豪ドル円売り・NZドル円買いが点灯している。過去の週間ごとの経緯は以下の通り。22.25→23.20→22.45→21.85→22.05→20.50→20.60→18.65→19.95→19.20→20.20→19.20→17.30→17.30→16.95→15.85→15.65→17.05→16.70→16.85→17.45→15.95→15.55→15.85→15.75→17.60→17.75→18.75→19.05円
▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
2007年度平均279円、2008度平均は255円。2009年度平均は224円、2010年度1月平均222.70円、2011年度1月平均は192.55円。2月平均は195.30円、3月平均は196.00円。4月平均は203.80円、5月平均は197.15円、6月平均は195.60円、7月平均は194円、8月平均は187.70円、9月平均は183.10円、10月第1週は180.45円、第2週は179.60円、第3週は184.50、第4週は182.00円、第5週は183.10円、そして、今週はユーロ円107.75+ドル円78.20=185.95円と円安に振れている。(目安*185円以下は円売り局面⇔195円以上は円買い局面)
●欧州3大通貨比較
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 15.50円 現状乖離幅 15.50→17.65円
先週の弱めの売りシグナル0.8777から下げ足を速めており、今週はポジション解消買いを伴い、買いシグナル0.8593が点灯している。中期チャートにおいても買いシグナルが点灯しており、0.8500前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(0.8650〜0.8750)
▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 12.00円 現状乖離幅 19.35→19.50円
先週の売りシグナル1.2200から若干上昇しているが、今週も引続き、売りシグナル1.2210が点灯している。中期チャートおいては様子見レベルで推移しており、1.23前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.1450~1.1550)
▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 27.50円 現状乖離幅 34.30→37.15円
先週の売りシグナル1.3900から上昇を速めており、今週は強めの売りシグナル1.4210が点灯している。中期チャートおいては様子見から売りシグナルに移行しており、1.43前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.3250〜1.3350)
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本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資をお勧めします。尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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