円キャリートレード手仕舞強まる!反転時期近し?
ユーロが下落基調を強める中、10年ぶりに円高・ユーロ安が進行しており、ユーロ円100円割れが視野に入りつつある。
昨日はユーロ圏財務相会合が開催されている中、ギリシャ政府が2011年度の財政赤字削減目標を達成できないとの見解を示したことが嫌気され、欧米主要株価指数が軒並み下落したことを受けて、更にリスク回避姿勢が強まり、市場はドル買い・ユーロ売りに弾みがついている。
一方、ユンケル・ユーログループ議長はギリシャのデフォルトは回避されるだろうと述べる中、財務相会合ではギリシャ向け次回融資は決定せず、EU、IMF、ECBのトロイカ調査団の報告待ちとの発言にとどまっている。同時に、13日までに決定されるとみられていたギリシャ向け融資が延長される見通しを発表するなど、13日の財務相会合は中止などを背景にして、トロイカ調査団の足並みが乱れから、ユーロは対主要通貨で下げ幅を拡大している。
他方、ショイブレ独財務相がEFSFに対するレバレッジ計画は各国がEFSFの機能拡充案を批准するまでは議論できないと述べる中、EFSFの規模についての思惑は理解し難いと述べるなど、EFSFの規模拡大に関しては意見が分かれていることが明らかになったことも、ユーロの失望売りを誘発している。
また、IMFによれば、ユーロ圏は信用逼迫の危機に直面しているとし、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の更なる柔軟性が求められると指摘するなど、EFSF自体の拡充機能にも問題を投げかけている中、投機筋などのヘッジファンドや機関投資家などが第4四半期決算に向けたポジションを解消する動きが強まっていることから、結果的にはストップロスが飛び交う相場環境になっており、ユーロロングや豪ドルロングを自重せざるを得ない相場環境にある。ただし、急ピッチのドル買い需要が危惧されており、反転時期を模索することも一考であろう。
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●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2011年10月02日
▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅 0.200 現状乖離幅0.2248→0.2213
(A)100÷103.30=0.9681−(B)1÷1.3390=0.7468=0.2213
先週の弱めの買いシグナル76.70から久方ぶりに77円台に乗せており、77円前後ではポジション解消売りを伴い、今週は弱めの売りシグナル77.15円が点灯している。中期チャートにおいても、弱めの売りシグナルが点灯しており、76~78円のレンジ相場を形成している。★買いターゲット(76.50〜77.00)
▼ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 29.60円 現状乖離幅 26.95→26.15円
先週の様子見1.3514から下落に転じており、今週は弱めの買いシグナル1.3390が点灯している。中期チャートにおいても弱めの買いシグナルが点灯しており、1.33前後からの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(1.3500〜1.3550)
▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 −1.60円 現状乖離幅 1.70→2.80円
先週の弱めの買いシグナル0.9778から若干下落しており、今週も引き続き弱めの買いシグナル0.9663が点灯している。中期チャートにおいては、買いシグナルが点灯しており、0.9600前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(0.9800〜0.9900)
▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 14.40円 現状乖離幅 17.25→18.45円
先週の様子見0.7751から下落に転じており、今週は通常の買いシグナル0.7609が点灯している。中期チャートにおいては、逆に強めから通常の売りシグナルに移行しており、0.7500~0.8000のレンジ相場を形成している。★買いターゲット(0.7850〜0.7900)
▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 0.40円 現状乖離幅 −1.15→3.65円
先週の買いシグナル0.9840から急速に上げ足を速めており、今週はポジション解消売りを伴い、弱めの売りシグナル1.0497が点灯している。中期チャートにおいても弱めの売りシグナルが点灯しており、1.0600前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.0300〜1.0400)
▼ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 44.60円 現状乖離幅 42.10→43.05円
先週の様子見1.5489から若干上昇に転じており、今週は弱めの売りシグナル1.5580が点灯している。中期チャートにおいては、逆に買いシグナルが点灯しており、1.5300~1.5800のレンジ相場を形成している。
★買いターゲット(1.5450~1.5500)
▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −17.60円 現状乖離幅 −7.55→−7.90円
先週の弱めの売りシグナル0.9112から若干下落しているが、今週も引き続き売りシグナル0.9071が点灯している。中期チャートにおいては弱めの売りシグナルが点灯しており、0.0.9200前後からのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(0.8800〜0.8900)
▼オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅 17.00円 現状乖離幅 15.55→15.85円
乖離幅には変化はなく、短期チャートでは豪ドル売り・NZドル買いが点灯しているが、中期チャートでは強めの豪ドル買い・NZドル売りが点灯している。
過去の週間ごとの経緯は以下の通り。19.10→18.15→20.00→20.15→21.00→21.85→22.70→21.40→22.20→22.80→23.20→21.40→22.25→23.20→22.45→21.85→22.05→20.50→20.60→18.65→19.95→19.20→20.20→19.20→17.30→17.30→16.95→15.85→15.65→17.05→16.70→16.85→17.45→15.95→15.55→15.85円
▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
2007年度平均279円、2008度平均は255円。2009年度平均は224円、2010年度1月平均222.70円、2011年度1月平均は192.55円。2月平均は195.30円、3月平均は196.00円。4月平均は203.80円、5月平均は197.15円、6月平均は195.60円、7月平均は194円、8月平均は187.70円と円高傾向にある。そして、9月第1週は185.85円、第2週は183.60円、第3週は182.70円、第4週は180.35円、そして、今週はユーロ円103.30+ドル円77.15=180.45円と依然として、円高に警戒信号が灯っている。(目安*185円以下は円売り局面⇔200円以上は円買い局面)
●欧州3大通貨比較
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 15.00円 現状乖離幅 15.15→16.90円
先週の弱めの買いシグナル0.8725から下落しており、今週は通常の買いシグナル0.8594が点灯している。中期チャートにおいては様子見が点灯しており、0.85前後からの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(0.8750〜0.8800)
▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 12.00円 現状乖離幅 18.85→18.25円
先週の売りシグナル1.2223から若干下落しており、今週は弱めの売りシグナル1.2146が点灯している。中期チャートおいては、様子見レベルに位置しており、1.1900〜1.2400のレンジ相場を形成している。
★買いターゲット(1.1950~1.2050)
▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 27.00円 現状乖離幅 34.00→35.15円
先週の弱めの売りシグナル1.4009から上昇に転じており、今週は通常の売りシグナル1.4133が点灯している。中期チャートおいては様子見が点灯しており、1.4200前後からのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(1.3650〜1.3750)
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本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資をお勧めします。尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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