ユーロ戻り売り優先!1.37台からのロング自重?
欧州債務危機が深刻化する中、昨日実施されたイタリア国債入札は落札利回りがユーロ導入後の最高となり、応札倍率は1.279倍(前回1.93倍)へと低下するなど不調に終わっている。また、イタリア政府が要請した中国の国債購入に関しても、中国が応じない可能性があると報じられたこともユーロの重石になっている。
一方、明日にはギリシャ首相がメルケル独首相とサルコジ仏大統領と電話会談を行なうとの報道や週末のユーロ圏財務相会合にガイトナー米財務長官も緊急参加することが伝えられ、ユーロ圏諸国がギリシャのデフォルト回避に向けて、何らかの打開策を打ち出すとの観測が高まったことからユーロが一時1.37台前半まで買い戻されているが、同レベルではポジション調整売りに圧されて、1.36台半ばまで反落するなど、潜在的なギリシャのデフォルト懸念がユーロの重石になっている。
他方、円相場は引き続き、リスク回避の動きから円買い志向は強まる中、ユーロ円が10年ぶりに安値圏105円前後で推移しているため、市場は政府日銀の円売り介入期待が増している。しかしながら、ユーロ円の介入操作には、ユーロドル買いとドル円の買い介入が伴うだけに、現状のドル円相場77円前後で介入を実施したとしても、単独介入での効果は限定的であろう。
補足的になるが、市場はユーロ一色とも言える相場環境にあるが、米大手証券は欧州経済の見通しを下方修正する中、ユーロドルの推移を年末までに1.30、そして、2012年第1四半期までに1.25を見込んでいるなど、ギリシャのデフォルトを前提にしたレポートなどが発表されている。相対的に、市場のコンセンサスはユーロドルの戻り売りが優勢になっている。
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●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2011年9月11日
▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロ$⇔ユーロ円)
平均乖離幅 0.200 現状乖離幅0.2127→0.2113
(A)100÷106.00=0.9434−(B)1÷1.3660=0.7321=0.2113
先週の買いシグナル76.80円からは上昇に転じており、今週はポジション解消売りに伴い、様子見77.60円が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、強い買いシグナルが点灯しており、77円前後からの押し目買いに妙味が生じている。★様子見
▼ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 33.60円 現状乖離幅 32.25→28.40円
先週の様子見1.4199から下げ足を速めており、今週は通常の買いシグナル1.3660が点灯している。中期チャートにおいても様子見から強めの買いシグナルに移行しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(1.4100〜1.4200)
▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 −3.60円 現状乖離幅 −5.00→−3.10円
先週の売りシグナル1.0651から下落に転じており、今週は弱めの売りシグナル1.0464が点灯している。中期チャートにおいては強めの売りシグナルから通常の売りシグナルに移行しており、1.0600前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.0350〜1.0400)
▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 13.40円 現状乖離幅 11.85→13.85円
先週の売りシグナル0.8457から下げ足を速めており、今週はポジション解消買いを伴い、様子見0.8215が点灯している。中期チャートにおいては依然として、強めの売りシグナルが点灯しており、0.85前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★様子見
▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 −2.60円 現状乖離幅 −1.15→−0.30円
先週の弱めの売りシグナル0.9852から若干上昇しているが、今週も引き続き弱めの売りシグナル0.9961が点灯している。中期チャートにおいても売りシグナルが点灯しており、1.0000台以上からのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(0.9800〜0.9850))
▼ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 49.60円 現状乖離幅 47.70→45.50円
先週の弱めの買いシグナル1.6211から下げ足を速めており、今週は通常の買いシグナル1.5863が点灯している。中期チャートにおいても様子見から買いシグナルに移行しており、1.5800前後からの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(1.6200〜1.6250)
▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −23.60円 現状乖離幅 −18.35→−20.45円
先週の様子見0.7897から急上昇しており、今週は強めの売りシグナル0.8843が点灯している。中期チャートにおいては、強めの買いシグナルから売りシグナルに移行しており、現状レベルからのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(0.8250〜0.8300)
▼オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅 17.00円 現状乖離幅 16.85→17.45円
乖離幅は拡大傾向にあり、短期チャートでは様子見から豪ドル売り・NZドル買いが点灯、中期チャートでは、逆に豪ドル買い・NZドル売りが点灯しおり、15〜20円のレンジ相場を形成している。過去の週間ごとの経緯は以下の通り。19.10→18.15→20.00→20.15→21.00→21.85→22.70→21.40→22.20→22.80→23.20→21.40→22.25→23.20→22.45→21.85→22.05→20.50→20.60→18.65→19.95→19.20→20.20→19.20→17.30→17.30→16.95→15.85→15.65→17.05→16.70→16.85→17.45円
▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
2007年度平均279円、2008度平均は255円。2009年度平均は224円、2010年度1月平均222.70円、2011年度1月平均は192.55円。2月平均は195.30円、3月平均は196.00円。4月平均は203.80円、5月平均は197.15円、6月平均は195.60円、7月平均は194円、8月平均は187.70円と円高傾向にある。そして、9月第1週は185.85円、そして、今週はユーロ円106.00+ドル円77.60=183.60円と円高に赤信号がともっている。(目安*190円以下は円売り局面⇔200円以上は円買い局面)
●欧州3大通貨比較
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 15.00円 現状乖離幅 14.35→15.45円
先週の弱めの売りシグナル0.8759から下落しており、今週はポジション解消買いを伴い、様子見0.8611が点灯している。中期チャートにおいては、様子見から買いシグナルに移行しており、0.8400〜0.9000のレンジ相場を形成している。
★様子見
▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 13.00円 現状乖離幅 11.80→18.25円
先週の様子見1.1213から若干下落しているものの、今週は弱めの売りシグナル1.2080が点灯している。中期チャートおいては、弱めの買いシグナルが点灯しており、1.1000〜1.1500のレンジ相場を形成している。
★買いターゲット(1.2000〜1.2050)
▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 28.00円 現状乖離幅 27.25→35.35円
先週の買いシグナル1.2802から急上昇しており、今週は弱めの売りシグナル1.4028いる。中期チャートおいては様子見が点灯しており、1.2600〜1.3100のレンジ相場を形成している。
★売りターゲット(1.3950〜1.4000)
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本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資をお勧めします。尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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