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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

揺れる米債務上限問題!揺れうごめく為替相場?

米国の債務上限引き上げ問題の期限が明日に迫る中、注目の米債務上限引き上げ協議は様々な情報が錯綜する中、デフォルト(債務不履行)回避に向け合意が近いとの見方が先行しており、ドルは買い戻し基調にある。

一方、格付け会社S&Pは、米議会が債務上限引き上げで合意に達したとしても、米国が1941年以降維持しているトリプルA格付けを失う確率は50%あると指摘する中、米国が債務を履行できなければ、格付けを選択的デフォルトに引き下げる可能性を指摘している。また、ムーディーズも同様に、デフォルトが解消されたとしても、米国債トリプルA格付けを引き下げる可能性があることを明らかにしており、市場のコンセンサスも米国債の格下げ回避には不十分との指摘があり、為替相場は神経質な展開を余儀なくされている。

他方、米連邦債務をめぐる与野党協議が、債務上限引き上げと財政赤字削減に関するパッケージの枠組みで暫定合意したと報じられたが、ホワイトハウスの当局者は、合意は「まだ成立していない」と述べている。
先に米上院民主党のリード院内総務は連邦債務上限引き上げに関する妥協案の審議打ち切り動議の採決を本日早朝まで延期したものの、与野党協議にさらに多くの時間を与えるためと説明しているが、議会指導者とオバマ政権との交渉が続いているものの、合意成立までには「依然として、隔たりがある」と述べており、未だに予断を許せない状況が続いている。



●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2011年7月31日

▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅 0.1900 現状乖離幅0.1908→0.2089 
(A)100÷110.60=0.9042 − (B)1÷1.4382=0.6953=0.1908
先週の弱めの買いシグナル78.50円から下落に転じており、今週は通常の買いシグナル76.90円が点灯している。中期チャートにおいては、強い買いシグナルが点灯しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(78.50〜79.50)

▼ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 34.40円 現状乖離幅 34.20→33.70円
先週の売りシグナル1.4357から若干上昇しているが、今週も引き続き通常の売りシグナル1.4382が点灯している。中期チャートにおいても売りシグナルが点灯しており、1.44台からのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(1.4150〜1.4200)

▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 −7.00円 現状乖離幅 −6.65→−7.60円
先週の売りシグナル1.0847から上昇に転じているが、今週も引き続き通常の売りシグナル1.0988が点灯している。中期チャートにおいては強めの売りシグナルが点灯しており、1.100前後からのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(1.0700〜1.0800)

▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 14.00円 現状乖離幅 10.65→9.35円
先週の強い売りシグナル0.8643から更に上昇しており、今週も引き続き強い売りシグナル0.8784が点灯している。中期チャートにおいても強い売りシグナルが点灯しており、現状レベルからのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(0.8250〜0.8350)

▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 −3.00円 現状乖離幅 −4.20→−3.55円
先週の買いシグナル0.9492から上昇に転じており、今週はポジション解消売りに伴い様子見0.9558が点灯している。中期チャートにおいては、買いシグナルが点灯しており、0.95割れからの押し目買いに妙味が生じている。★様子見

▼ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 50.40円 現状乖離幅 49.40→49.30円
先週の弱めの売りシグナル1.6293から上昇しており、今週は通常の売りシグナル1.6411が点灯している。中期チャートにおいても売りシグナルが点灯しており、1.65前後からのナンピン売りに妙味が生じている。
★売りターゲット(1.6050〜1.6150)

▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −14.60円 現状乖離幅 −17.30→−20.90円
先週の強めの買いシグナル0.8194から下げ足を強めており、今週は強い買いシグナル0.7863が点灯している。中期チャートにおいても、依然として、強い買いシグナルが点灯しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(0.8400〜0.8500)

▼オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅 20.50円 現状乖離幅 17.30→16.95円
先週の乖離幅から縮小傾向にあるが、今週も短期及び中期チャート共に強めの豪ドル買い・NZドル売りシグナルが点灯している。過去の週間ごとの経緯は以下の通り。22.10→19.70→19.60→18.40→19.10→18.15→20.00→20.15→21.00→21.85→22.70→21.40→22.20→22.80→23.20→21.40→22.25→23.20→22.45→21.85→22.05→20.50→20.60→18.65→19.95→19.20→20.20→19.20→17.30→17.30→16.95円
★ターゲット(20.00〜21.00円)

▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
2007年度平均279円、2008度平均は255円。2009年度平均は224円、2010年度1月平均222.70円、2月平均213.90円、3月平均213.50円。4月平均219.40円、5月平均208.60円、6月平均201.85円、7月平均199.40円、8月平均196.50円。9月平均194円。10月平均196.10円。11月平均195.30円。12月平均193.70円。2011年度1月平均は192.55円。2月平均は195.30円、3月平均は196.00円。4月平均は203.80円、5月平均は197.15円、6月平均は195.60円、7月第1週は198.25円、7月第2週は195.50円、第3週は191円、第4週は191.20円、そして、今週はユーロ円110.60+ドル円76.90=187.50円と円売り圏内に突入している。
(目安*195円以下は円売り局面⇔205円以上は円買い局面)

●欧州3大通貨比較
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離−17.00円 現状乖離幅 15.55→15.20円
先週の弱めの売りシグナル0.8812から下落しているが、今週も弱めの売りシグナル0.8764が点灯している。中期チャートにおいては、ほぼ様子見が点灯しており、0.8500〜0.8900のレンジ相場を形成している。★買いターゲット(0.8700)

▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 18.00円 現状乖離幅 16.90→12.80円
先週の弱めの買いシグナル1.1764から下げ足を速めており、今週は強めの買いシグナル1.1309が点灯している。中期チャートおいては、依然として、強い買いシグナルが点灯しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(1.1900〜1.2000)

▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 35.00円  現状乖離幅 32.10→28.40円
先週の買いシグナル1.3351から下げ足を速めており、今週は強めの買いシグナル1.2904が点灯している。中期チャートおいては強い買いシグナルが点灯しており、現状レベルからお押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(1.3600〜1.3700)


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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