消去的な円買い志向強まる!下値限定的?
米連邦債務上限の引き上げをめぐる協議が難航する中、米国が今週中にもデフォルト(債務不履行)に陥る可能性が高まり、米ドルは主要通貨に対して弱含んでいる。
一方、ユーロ圏首脳会議において、ギリシャへの第2次金融支援が決定、ギリシャに対して、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)と国際通貨基金(IMF)が2014年半ばまでに1090億ユーロを融資するほか、ユーロ圏首脳が合意したギリシャ追加金融支援をめぐり、ギリシャを除く欧州主要銀行は損失額を54億ユーロに抑え、ギリシャ国債のヘアカット(担保価値の削減率)を21%にとどめることで合意に達したことを好感、相対的に金融機関の損失規模が予想よりは下回るとの見方が先行する中、ユーロの不安材料に出尽くし感が手伝い、ユーロの動きは落ち着きを取り戻している。
しかしながら、格付け会社S&Pやムーディーズが「選択的デフォルト」とみなす可能性があると警告しているだけに、ユーロドル1.44台では利益確定売りが優先されており、加速的な上昇には繋がりにくい相場環境にある。
他方、ドル全面安の中、円は政府関係者による相次ぐ牽制介入発言にもかかわらず、消去法的に買われている側面が多々あるが、シカゴIMM通貨先物市場においては、円ロングが4万2千枚まで積み上がっており、一般的に警戒レベルと称されている「5万枚」に接近しており、更に円を買う動きは限定的になりつつあると判断するのが無難であろう。
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●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2011年7月24日
▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅 0.1750 現状乖離幅0.1872→0.1908
(A)100÷112.70=0.8873 − (B)1÷1.4357=0.6965=0.1908 先週の弱めの売りシグナル79.05円から若干下落に転じており、今週は通常の買いシグナル78.50円が点灯している。中期チャートにおいては、強い買いシグナルが点灯しており、78円前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(79.50〜80.00)
▼ユーロドル(ドル円−ユーロ円)
平均乖離幅 34.60円 現状乖離幅 32.90→34.20円
先週の弱めの売りシグナル1.4162から上昇に転じており、今週は通常の売りシグナル1.4357が点灯している。中期チャートにおいては様子見から売りシグナルに移行しており、1.44前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.4000〜1.4100)
▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 −5.70円 現状乖離幅 −5.20→−6.65円
先週の弱めの売りシグナル1.0658から上昇を速めており、今週は通常の売りシグナル1.0847が点灯している。中期チャートにおいては強めの売りシグナルが点灯しており、1.09前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.0650〜1.0700)
▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 14.80円 現状乖離幅 12.10→10.65円
先週の強い売りシグナル0.8469から、更に上昇しており、今週はかなり強い売りシグナル0.8643が点灯している。中期チャートにおいても強い売りシグナルが点灯しており、現状レベルからのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(0.8250〜0.8350)
▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 −3.20円 現状乖離幅 −3.75→−4.20円
先週の弱めの買いシグナル0.9547から若干下落しているが、今週は通常の買いシグナル0.9492が点灯している。中期チャートでも買いシグナルが点灯しており、0.94前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(0.9600〜0.9650)
▼ポンドドル(ドル円−ポンド円)
平均乖離幅 50.60円 現状乖離幅 48.45→49.40円
先週の様子見1.6129から上昇に転じており、今週は通常の売りシグナル1.6293が点灯している。中期チャートにおいても様子見から売りシグナルに移行しており、り、1.63台以上からのナンピン売りに妙味が生じている。★売りターゲット(1.6050〜1.6150)
▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −13.60円 現状乖離幅 −18.20→−17.30円
先週の強い買いシグナル0.8129から若干上昇しているが、今週も引き続き強い買いシグナル0.8194が点灯している。中期チャートにおいても、依然として、強い買いシグナルが点灯しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(0.8500〜0.8600)
▼オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅 20.50円 現状乖離幅 17.30→17.30円
先週の乖離幅から変化はなく、今週も短期及び中期チャート共に豪ドル買い・NZドル売りシグナルが点灯している。過去の週間ごとの経緯は以下の通り。
21.15→22.10→19.70→19.60→18.40→19.10→18.15→20.00→20.15→21.00→21.85→22.70→21.40→22.20→22.80→23.20→21.40→22.25→23.20→22.45→21.85→22.05→20.50→20.60→18.65→19.95→19.20→20.20→19.20→17.30→17.30円
★ターゲット(21.00〜22.00円)
▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
2007年度平均279円、2008度平均は255円。2009年度平均は224円、2010年度1月平均222.70円、2月平均213.90円、3月平均213.50円。4月平均219.40円、5月平均208.60円、6月平均201.85円、7月平均199.40円、8月平均196.50円。9月平均194円。10月平均196.10円。11月平均195.30円。12月平均193.70円。2011年度1月平均は192.55円。2月平均は195.30円、3月平均は196.00円。4月平均は203.80円、5月平均は197.15円、6月平均は195.60円、7月第1週は198.25円、7月第2週は195.50円、第週は191円、そして、今週はユーロ円112.70+ドル円78.50=191.20円と引き続き円売りに妙味が生じている。
(目安*195円以下は円売り局面⇔205円以上は円買い局面)
●欧州3大通貨比較
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 16.00円 現状乖離幅 14.40→15.55円
先週の様子見0.8780から若干上昇しており、今週は弱めの売りシグナル0.8812が点灯している。中期チャートにおいても様子見が点灯しており、0.8600〜0.9000のレンジ相場を形成している。★買いターゲット(0.8750)
▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 21.00円 現状乖離幅 14.70→16.90円
先週の強い買いシグナル1.1512から上昇を速めており、今週は強めの買いシグナル1.1764が点灯している。中期チャートおいては、依然として、強い買いシグナルが点灯しており、1.17割れからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.2150〜1.2250)
▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 37.00円 現状乖離幅 30.25→32.10円
先週の強い買いシグナル1.3111から上昇を速めており、今週は強めの買いシグナル1.3351が点灯している。中期チャートおいては強い買いシグナルが点灯しており、現状レベルからお押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.3850〜1.3950)
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本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資戦略をお勧めします。尚、最
終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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