ギリシャ問題収束に至らず!ユーロ戻り売り優先?
ギリシャ救済問題が難航する中、先週、独仏の首脳会談が行われ、ギリシャ危機を巡り、投資家負担を主張するドイツと強制的措置のリスクを警告するECB・フランスとの対立が懸念されていたが、一応、ドイツが歩み寄りを見せたことから、追加支援策の調整が進展するとの期待が強まり、ユーロドルは再度1.43台半ば近辺まで反発している。その後、本日開かれるユーロ圏財務相会合の成り行きを見極めたいとの思惑が働き、ユーロは再び1.43割れへと調整色が強まっている。
一方、スペイン首相はギリシャが欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)からの支援で債務危機を乗り切るだろうと言及しているが、ユーロ圏諸国は、欧州のソブリン債危機を招いた債務の削減を求めギリシャに対して、ギリシャ支援第5弾は7月国債償還を睨み、予定の120億の半額60億ユーロにとどめることを検討するなど、ギリシャ問題を巡っては未だに収束する状況ではなく、市場参加者は一喜一憂せざるを得ない状況にある。
他方、米景気減速懸念が高まる中、現状ではリスク回避的なドル買い、そして円買いが進行しているが、日本経済の低迷、欧州のソブリン・リスク、そして、世界のリード役である中国経済にも減速感が芽生えるなど、だぶついた投機マネーの先行き警戒が強まる中、株価、債券、および商品市場が不安定な相場環境に直面しているだけに、おのずから、為替相場も安易に読み切れない状況に陥っている。
繰り返しになるが、当面、各通貨共に直近のレンジ幅を重視して逆張り待機で動向を探ることが得策であろう。
●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2011年6月19日
▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅 0.1550 現状乖離幅0.1710→0.1747
A)100÷114.45=0.8737 B)1÷1.4306=0.6990=0.1747
先週の買いシグナル80.30円から若干下落しており、今週も引き続き買いシグナル80.00円が点灯している。中期チャートにおいては、依然として強めの買いシグナルが点灯しており、80円割れからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(81.00〜82.00)
▼ユーロドル(ドル円−ユーロ円)
平均乖離幅 35.20円 現状乖離幅 34.90→34.45円
先週の弱めの売りシグナル1.4346から下落に転じ、中間時点での1.42割れではポジション解消買いを伴うも、その後上昇に転じており、今週も引き続き弱めの売りシグナル1.4306が点灯している。中期チャートにおいても弱めの売りシグナルが点灯しており、1.4100〜1.4500のレンジ相場を形成している。
★買いターゲット(1.4150〜1.4200)
▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 −3.20円 現状乖離幅 −4.25→−4.95円
先週の弱めの売りシグナル1.0529から上昇しており、今週は通常の売りシグナ
ル1.0619が点灯している。中期チャートにおいては強めの売りシグナルが点灯しており、1.0700前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.0400〜1.0500)
▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 19.80円 現状乖離幅 14.40→15.00円
先週の強い売りシグナル0.8207から若干下落しているが、今週も引き続きは強めの売りシグナル0.8125が点灯している。中期チャートにおいては強い売りシグナルが点灯しており、現状レベルからのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(0.7700〜0.7800)
▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 −2.20円 現状乖離幅 −1.65→−1.60円
先週の弱めの買いシグナル0.9799から変化は見られず、今週も引き続き弱めの買いシグナル0.9804が点灯している。中期チャートにおいては様子見が点灯しており、0.9500〜1.0000のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(0.9850〜0.9900)
▼ポンドドル(ドル円−ポンド円)
平均乖離幅 52.20円 現状乖離幅 49.95→49.50円
先週の様子見1.6220から若干下落しているが、今週も引き続き様子見1.6188が点灯している。中期チャートにおいては弱い売りシグナルが点灯しており、1.6000〜1.6500のレンジ相場を形成している。
★様子見
▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −10.20円 現状乖離幅 −14.90→−14.25円
先週の強い買いシグナル0.8435から若干上昇しているが、今週も引き続き強い買いシグナル0.8488が点灯している。中期チャートにおいても強い買いシグナルが点灯しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(0.8800〜0.8900)
▼オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅 22.50円 現状乖離幅 18.65→19.95円
先週の乖離幅からは拡大しているが、今週も引き続き、短期及び中期チャート共に、強めの豪ドル買い・NZドル売りシグナルが点灯している。過去の週間ごとの経緯は以下の通り。17.30→18.00→18.65→19.95→21.15→22.10→19.70→19.60→18.40→19.10→18.15→20.00→20.15→21.00→21.85→22.70→21.40→22.20→22.80→23.20→21.40→22.25→23.20→22.45→21.85→22.05→20.50→20.60→18.65→19.95円
★ターゲット(22.00〜23.00円)
▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
2007年度平均279円、2008度平均は255円。2009年度平均は224円、2010年度1月平均222.70円、2月平均213.90円、3月平均213.50円。4月平均219.40円、5月平均208.60円、6月平均201.85円、7月平均199.40円、8月平均196.50円。9月平均194円。10月平均196.10円。11月平均195.30円。12月平均193.70円。2011年度1月平均は192.55円。2月平均は195.30円、3月平均は196.00円。4月平均は203.80円、5月平均は197.15円、6月第1週は197.80円、第2週は195.50円、そして、今週はユーロ円114.45+ドル円80.00=194.45円へと円高圏内に位置している。(目安*195円以下は円売り局面⇔205円以上は円買い局面)
●欧州3大通貨比較
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 17.00円 現状乖離幅 15.05→15.05円
先週の売りシグナル0.8845から変化はなく、今週も引き続き通常の売りシグナル0.8838が点灯している。中期チャートにおいては様子見が点灯しており、0.9000前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(0.8650〜0.8750)
▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 25.00円 現状乖離幅 20.00→20.20円
先週の強い買いシグナル1.2101から若干上昇しているが、今週も引き続き、強い買いシグナル1.2143が点灯している。中期チャートおいては強い買いシグナルが点灯しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.2600〜1.2700)
▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 42.00円 現状乖離幅 35.05→35.25円
先週の強い買いシグナル1.3695から上昇しているが、今週も引き続き強い買いシグナル1.3740が点灯している。中期チャートおいても強い買いシグナルが点灯しており、現状レベルからお押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.4400〜1.4500)
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本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資戦略をお勧めします。尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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