外国為替取引ニュースサイト

  1. トップページ
  2. >コラム・レポート
  3. >鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー
  4. >ドル円81〜82円&ユーロドル1.4300〜1.4500のレンジで対応!戻り売買に専念?

コラム & レポート

バックナンバー

鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

ドル円81〜82円&ユーロドル1.4300〜1.4500のレンジで対応!戻り売買に専念?

5月シカゴ購買部協会景気指数や5月消費者信頼感指数が悪化、米景気先行き懸念が拡大しているにもかかわらず、米長期債利回りが低下傾向を示したことから、NYダウは堅調に推移している。しかしながら、ドル売り基調を継続しており、日米の景気減速懸念が相殺した格好で、ドル円相場は81円台半ば前後で膠着度を強めている。
一方、ユーロドルは、格付け機関フィッチがキプロスの格付けを「AA−」→「A−」に引き下げた事や、ドイツ自由民主党議員の「ギリシャはユーロ圏を脱退すべき」との報道が伝わった事を受けて、一時軟調に推移したが、ドル売りの流れを背景に底堅い状況になっている。しかしながら、1.44台では随時利益確定並びにポジション縮小の動きも散見されており、ユーロ自体の買い材料としては不十分との見方は少なくなく、上値は限定的と判断するのが賢明であろう。
他方、一連の日本国債の格下げ問題により、円売り志向は健在であるが、反面、昨日の3月S&Pケースシラー住宅価格の悪化など、住宅関連の落ち込みが指摘される中、週末に控える5月米雇用統計の悪化懸念が拡大しており、ドルが積極的に買われる地合いにないだけに、ドル円の上値も限定的とは言わざるを得ないだろう。
いずれにしても、繰り返しになるが、日米欧共に様々な不安材料を抱えており、いずれの通貨も積極的に買われる状況にないだけに、ある程度の乱高下が生じた場合には、ポジション解消の動きが想定以上に早まる可能性が高いため、当面、直近のレンジ幅を駆使しながら戻り売買に徹することが賢明であろう。
●過去の月別収支経過●(2009年1月~2011年5月)
★2011年度月別収支
2011年05月 +¥524,500
2011年04月 +¥157,900
2011年03月 −¥83,700
2011年02月 +¥303,100
2011年01月 +¥11,700
―――――――――――――――――――――――――――――――
2010年12月 +¥120,100 2010年度収支=+¥1,701,900
2010年11月 −¥141,000
2010年10月 +¥200,200
2010年09月 +¥194,400
2010年08月 +¥51,800
2010年07月 +¥125,500
2010年06月 +¥347,000
2010年05月 +¥379,300
2010年04月 +¥140,200
2010年03月 −¥12,200
2010年02月 +¥130,100
2010年01月 +¥166,500
―――――――――――――――――――――――――――――――
2009年12月 −¥192,000 ★2009年度収支=+¥3,532,965
2009年11月 +¥514,300
2009年10月 −¥63,500
2009年09月 +¥18,600
2009年08月 +¥498,300
2009年07月 +¥280,700
2009年06月 +¥520,300
2009年05月 +¥185,915
2009年04月 +¥214,550
2009年03月 +¥539,500
2009年02月 +¥664,000
2009年01月 +¥352,300
―――――――――――――――――――――――――――


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

ニュースクラウド