ドル円反発も日本売りが一役!戻り売りが視野に?
ドル円が2週間ぶりに82円台を上抜けしたことから円相場が様変わりしつつある。また、クロス円相場も東日本大震災以前の水準以上まで円売りが進行しており、相対的にリスク回避の円買い志向が弱まっているため、当面は介入期待を踏まえ下値堅調と判断するのが無難であろう。そして、本邦輸出企業の実需売りも段階的に上値を切り上げる姿勢を見せており、福島原発事故の進捗状況次第ではもう一段の円安を視野に入れて臨むことが賢明であろう。
一方、米国では連日の要人発言により、ドルを買い戻す動きが散見される中、昨日もブラード米セントルイス連銀総裁は「FRBは世界的な不透明感の解消を待たずに、金融引き締めに着手する可能性」、そして、量的緩和第2弾の規模、6000億ドルを若干下回る可能性」など、相変わらずタカ派的な見解を示していることから、FRB(米連邦準備制度理事会)による早期の出口戦略「金融引き締め」の期待感からドルを買い戻す動きになっている。
他方、ユーロ圏では格付け会社の格下げ以外は特筆すべき材料はないが、ドル買い圧力と共に、ユーロドルは上値の重い展開を強いられている。ただし、原油価格の高止まりがある以上、下値は限定的と判断するのが妥当であろう。
本日は週末の米雇用統計の前哨戦である米3月ADP雇用統計が発表されるが、結本日は週末の米雇用統計の前哨戦である米3月ADP雇用統計が発表されるが、好結果であれば、3月雇用統計に対する期待感と共に、米出口戦略を巡る議論が一段と活発化する可能性があり、ドルショートは自重すべきであろう。