G7協調介入合意!ドル円急反発も82円レベルが正念場?
G7緊急電話会合で協調介入に合意との声明文が発表され、ドル円が急反発している。昨日発表された米消費者物価指数など複数の米経済指標は概ね改善されたことを受けて、米国株式市場が反発したことから、円買いは一服状態にあったが、東北大地震以降、福島原発事故を中心として、様々な憶測が飛び交っており、リスク回避の動きが顕在化しつつある。
為替市場では、本邦通貨当局による円売り介入への警戒感や生損保会社によるレパトリによる外債売却・円買いの憶測などが先行したが、一部海外メディアがEU当局者のコメントとして「円売り介入はまだ議論されていない」と報じた事で一時円買いが助長されていたが、その後、日本の財務省関係者から「円に対し、戦う用意が出来ている」と報じられている。更に本邦メディアからは「G7財務相・中央銀行総裁が18日の緊急電話会議において、日本の為替介入を認めるだろう」と報じられるなど、様々な情報が入り乱れている。
しかしながら、本日早朝にG7緊急電話会談が開催され、これまで為替介入に否定的であったG7会合であるが、今回の日本の惨状を目の当たりにして、為替介入を協調して合意に達し、現段階では協調介入を実施したかは定かではないが、単独介入が否定されただけにドル円の底堅さは本物と言わざるを得ないだろう。
1995年4月阪神大地震後に記録した過去最高値79円75銭にも緊急会合としてG7が設けられ、その3ヶ月後には協調介入を実施した経緯があるだけに、過度な円高期待は大幅に後退していると解釈すべきだろう。
補足的になるが、今回の円高経緯から判断すれば、チャート上では81円台半ば前後から76円台半ばへと約5円程度急落しているが、投機筋のストップロスやオプショントリガー狙いの仕掛けが2.50円程度、そして、その後の2.50円程度の下落は狼狽的な投げ売りが加速したと思われる。ドル円81円台半ば以上から、更に上昇するかは疑問であるが、ポジションの解消局面を迎えており、ドル円のレンジ幅を79.00〜82.00程度をイメージして取り組むことが一考であろう。