一触即発相場!冷静沈着に待機策賢明?
東北大地震の被害や福島原発の被害拡大が懸念される中、昨日の日経平均株価(過去3番目の大幅な下落)の影響は避けられず、アジア株並びに欧米株式市場が軒並み下落基調を強めている。NYダウ先物も世界株安の影響は避けられず、一時200ドル超と大幅に続落したことなどを背景に、米ドル売りが先行。ドル円は再び81円割れ、そして、ユーロドル並びにポンドと共に緩やかに上昇している。
一方、注目された米FOMCでは政策金利が予想通り据え置きが決定されたが、「長期にわたる異例な低金利が正当化される可能性高い」などの声明が発表されたことから、米長期金利が低下すると共に米ドル売りを誘引している。しかしながら、経済判断が前回の経済の回復は続いているから経済回復は一段と底堅いと上方修正された事を好感し、米株式市場はマイナス幅を縮小しており、ドル売りは一服している。
そして、市場のセンチメントはリスク許容度の低下を伴い、利食いと損切りが混在する中、ポジション解消売りに傾斜している。また、だぶついた流動性資金が行き場を失っていることから、株、為替、そして、商品相場などの乱高下相場をもたらしている。
他方、震災による長期化懸念と共に日本経済の深刻さが露呈される中、市場のリスク回避志向による安全資産のドル買い・円買いの構図が揺らぎ始めている。それ故に、ユーロドル及び他の主要通貨なども含めて、いずれの通貨も積極的にポジションを維持できない相場環境にあると言わざるを得ないだろう。
本日の日経平均株価は売られすぎた影響から、500円超と大幅に反発しているが、ポジション調整売りの動きもあり、上昇は限定的であろうが、株相場に一喜一憂しないように、予め想定したレンジ幅で待機策に努めることが賢明であろう。