ドルショートの調整買い!一旦終了?
ユーロ圏における格下げ報道が相次いで発表されたことを受けて、リスク回避姿勢が強まる中、消去法的にドル買い志向が優先されている。
格付け機関のムーディーズがスペインの格付けをAa1からAa2に引き下げ、見通しはネガティブ」と発表。先のギリシャの格下げに続いて、スペインが格下げされたことで、改めてユーロ圏諸国をめぐるソブリンリスクが再燃していることがユーロドルの圧迫要因になっている。
一方、中東情勢が悪化する中、格付け機関 S&Pがリビアの長期格付けをジャンク級の4段階引下げを発表、同時に「制裁措置、そして、信頼ある経済・政治的情報の欠落によりリビアの格付けを当分停止する」旨を発表している。
更に、一部メディアによるとサウジ警察が反体制派に発砲するなど、民主化デモが中東諸国に飛び火しており、原油供給不安がマーケットを震撼させている。
他方、NYダウは節目である12,000ドル割れへと200ドル超と大幅に下落、その他では米新規失業保険申請件数が悪化した影響も少なからずあるが、米1月貿易収支が悪化、同時に、米2月財政収支も2225億ドルの赤字となり、単月としての赤字額が過去最高になり、相対的に悪材料が重なっていることから、世界経済の減速懸念が先行していることが嫌気されており、市場のリスク選考の動きが加速する中、米長期金利の低下と共に、利益確定売買に傾斜している。