原油価格高騰!ドル売り優先も一進一退?
米2月消費者信頼感指数は2008年2月以来の高水準となったものの、リビア情勢の緊迫化に伴い、市場の反応は限定的であるが、リビアのカダフィ大佐が退陣する意向がないことが伝わり、米債券市場では安全資産として米国債が買われ、米10年債利回りが再度3.5%割れまで低下したことを受けて、ドル売り優先の展開を強いられている。また、休場明けのNYダウ平均も中東情勢の不透明感が嫌気
されて下げ幅を拡大している。
一方、欧州圏では、メルシュ・ルクセンブルク中銀総裁が「3月3日にECBは上向きインフレリスクの警戒をする可能性、そして、ECBは、危機の措置が準備万端に整っていれば、金利引き上げも可能」と指摘する中、過度の低金利は経済を歪めるとの見解を示し、また、オランダ中銀総裁も「短期でのインフレ動向を懸念」とのコメントを受けて、ユーロは上昇基調を強めている。
他方、中東情勢に揺れていた原油価格は原油不足を背景として、米原油先物市場において95ドル台まで上昇する中、100ドル台は時間の問題とみなされているがOPEC(石油輸出国機構)が「原油不足は見られないが、市場で不足があるようであればOPECはそれを埋めていく」との発言したことを受けて、価格の上昇力は弱まっているが、予断を許せない状況には変わりがなく、原油高・ドル売りの構図にマーケットは傾斜している。