米経済回復期待強まる!ドル戻り買い優先?
中国人民銀行は旧正月の休暇中にもかかわらず、「1年物貸出金利と年物預金金利の0.25%引き上げ」を発表したことを受けて、米ドル売りが進行、ドル円は一82円割れまで軟化する
一方、ユーロドルは1.36ドル台後半まで上昇を速めていたが、その後、米3年物国債入札で応札倍率が前回より低調な結果となったことから米国債売りが加速、注目の米10年債利回りが3.7%台まで上昇し、ドルの買い戻しが急がれている。
市場には米景気回復期待と共の、金利先高観測が高まっており、相対的に短期債から長期債へシフトする傾向があるが、本日予定されている10年債入札(240億ドル)状況次第では長期金利の上昇に歯止めがかかる可能性も考慮すべきであろう。
いずれにしても、米金利先高観測にもかかわらず、米株式市場の堅調や米金利差との拡大を背景としたドル買い需要があるだけに、市場のコンセンサスはドルショートを維持する難しさがあり、ドルの戻り買いに妙味が生じている。
しかしながら、レベル的には米長期金利の上昇は米財政の圧迫要因になることは避けられず、持続性のある金利上昇局面とは言えないが、ゼロ金利政策を余儀なくされているFRBとしては、景気回復時とは言え、過度な長期金利の上昇局面には痛し痒しの状況にあると言えるだろう。