方向感欠如!ナンピン売買で対応可?
年明けのポジション調整が続く中、欧州時間に中国人民銀行の周小川総裁が「中国経済が正常な成長の軌道にあるとの確信ない」とコメントが流れ、中国経済に支えられている資源国通貨が下落基調にあり、また、豪州クイーンズランド州での洪水が、経済成長を押し下げるとの懸念が豪ドル売りを誘発しているが、いずれの通貨も高値警戒感が生じていただけに利益確定売りが優先されている状況である。同時に、NY原油先物やNY金先物にまで波及しており、商品市況は下落幅を拡大して終了している。
一方、上昇基調にあったユーロドルは1.34台では利益確定売りを伴い、相対的に息切れ感が生じているが、ドイツ経済研究所が「ドイツの経済成長は自律的なものではなく、向こう2年で勢いを失う可能性」と悲観的な見通しを発表したこともユーロドルの上昇に歯止めがかかっている。
他方、注目されたFOMC議事録では、米経済成長の短期的見通しはやや改善され、今後若干上向くとしているが、住宅市場の不振、雇用増の遅れ、債務圧縮が抑制要因となっており、また、欧州債務危機の悪化が米経済に波及するとの懸念も言及している。そして、国債購入ペースについても、現段階で変更することは時期尚早との見方が先行しており、量的緩和第3弾までは言及されておらず、依然として、先行きの不透明感は拭いきれない状況であるが、米長期金利10年物利回りは3.3%台を維持している状況下では、相対的にドルロング志向が強まっていると解釈できる。