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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

中国利上げ観測小休止!株価動向睨み調整局面?

先週末は中国人民銀行の利上げ観測が高まる中、中国当局は預金準備率の引き上げを再度決定したが、市場のコンセンサスは年内又は年初には利上げを実施するとの見方が先行しており、ドル円の上値の重さが意識されている。
一方、10月米貿易赤字が387億ドルと市場予想の438億ドル程度より大幅に改善したことが材料視され、米景気回復期待は増しているが、反面、米債売却が進行しており、米財政難が指摘されている。また、12月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値がそれぞれ良好となったことから、米景気回復の先行きについて楽観的な見方が広まってはいるものの、市場は依然として、米長期金利や株価動向を睨んだ相場展開が予想されるだけに、全般的に方向感を見出せない状況である。
他方、11月米財政赤字は1504億ドルと市場予想1380億ドルを大幅に上回り、インフレ懸念が増す中、米長期金利利回りは上昇過程にあるが、株価も高止まりの様相を見せており、また、日米金利格差によるドル円との連動性も薄れている。先週末の日経平均株価は、約半年ぶりとなる高値圏まで上昇後には利益確定売りに押されて反落しているように、ドル円相場も同様に上値を押さえられる展開が強いられており、市場はドル円の上値の重さを意識させられている。

本日は主要な経済指標もなく、総じて、ポジション調整主体に探り相の展開が予想されるが、一応、中国引き締め策が先延ばしされた事もあり、株式市場にも安堵感が生じているが、同時に楽観論と過熱感が同居している状態であり、株・為替共に方向感を見出せる状況ではなく、為替相場は調整地合いが強く、小幅なレンジ相場で推移する可能性が高いであろう。

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●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2010年12月13日

▲ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅 0.1650 現状乖離幅0.1574→0.1445
A)100÷111.10=0.9001 B)1÷1.3234=0.7556(A−B=0.1445)
先週の様子見82.55円から上昇を速めており、今週は弱めの売りシグナル83.95円が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、強めの買いシグナルが点灯しており、82~85円のレンジ相場を形成している。★買いターゲット(82.50~83.00)

▲ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 28.00円 現状乖離幅 28.30→26.15円
先週の弱めの売りシグナル1.3428から下げ足を速めており、今週は買いシグナル1.3234が点灯している。中期チャートにおいては様子見が点灯しており、1.32割れからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.3400~1.3500)

▲豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 3.00円 現状乖離幅 0.55→1.20円
先週の売りシグナル0.9937から若干下落しているが、今週も引き続き通常の売りシグナル
0.9857が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、強めの売りシグナルが点灯しており、0.99前後からのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(0.9600〜0.9700)

▲NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 20.50円 現状乖離幅 19.00→21.15円
先週の売りシグナル0.7674から下げ足を速めており、ポジション解消買いを伴い、今週は弱めの買いシグナル0.7481が点灯している。中期チャートにおいては売りシグナルが点灯しており、0.7350~0.7700のレンジ相場を形成している。★売りターゲット (0.7550)

▲カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 2.00円 現状乖離幅 1.80→0.25円
先週の買いシグナル1.0003から若干上昇しているが、今週も引き続き買いシグナル1.0102が点灯している。中期チャートにおいては、弱めの売りシグナルが点灯しており、0.9950〜1.0300のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(1.0200〜1.0250)

▲ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 48.00円 現状乖離幅 47.70→48.80円
先週の様子見1.5778から若干上昇しており、今週は弱めの売りシグナル1.5813が点灯している。中期チャートにおいても様子見が点灯しており、1.5600〜1.6000のレンジ相場を形成している。★買いターゲット(1.5700~1.5750)

▲ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −1.00円 現状乖離幅−2.30→−1.70円
先週の買いシグナル0.9725から若干上昇しており、今週は弱めの買いシグナル0.9802が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、強めの買いシグナルが点灯しており、0.97前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(0.9900〜0.9950)

▲オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅 17.50円 現状乖離幅 18.65→19.95円
乖離幅が拡大する中、目安の20円に接近しており、今週は豪ドル円売り・NZ円買いに妙味が生じている。中期チャートにおいても強めのシグナルが点灯している。過去の週間ごとの経緯は以下の通り。20.35→19.90→18.40→15.95→16.65→13.80→15.25→15.05→14.25→13.50→14.55→13.75→16.20→15.90→15.90→16.65→16.65→18.10→18.95→19.10→18.90→19.20→19.10→17.50→17.80→17.50→17.30→18.00→18.65→19.95円

▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
2007年度平均279円、2008度平均は255.20円。2009年度第1四半期平均216円、第2四半期平均230.00円、第3四半期228円、4四半期223円。2010年度1月平均222.70円、2月平均213.90円、3月平均213.50円。4月平均219.40円、5月平均208.60円、6月平均201.85円、7月平均199.40円、8月平均196.50円。9月平均194円。10月平均196.10円。11月平均195.30円。12月第1週は193.40円、そして、今週はユーロ円111.10+ドル円83.95=195.05円と平衡状態。円高局面。目安*190円以下は円売り局面⇔200円以上は円買い局面

★欧州3大通貨比較
▲ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 20.00円 現状乖離幅 19.90→21.65円
先週の弱めの売りシグナル0.8511から下落、ポジション解消買いを伴いながら、今週は買いシグナル0.8369が点灯している。中期チャートにおいては様子見が点灯しており、0.8300~0.8600のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(0.8500〜0.8550)

▲ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 27.00円 現状乖離幅 26.00→25.45円
先週の弱めの買いシグナル1.3064から若干下落しており、今週は通常の買いシグナル1.2971が点灯している。中期チャートおいては強めの買いシグナルが点灯しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。 ★売りターゲット(1.3250〜1.3350)

▲ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 47.00円  現状乖離幅 26.00→25.45円
先週の弱めの買いシグナル1.3064から若干下落しており、今週は通常の買いシグナル1.2971が点灯している。中期チャートおいては強めの買いシグナルが点灯しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。 ★売りターゲット(1.5550)

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★★本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資戦略をお勧めします。尚、最終的的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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