アイルランド問題沈静化も火種は消えず!ユーロ上昇一時的?
アイルランドがEUとIMFから融資を受けるとの期待が高まったことを受け、リスク選好姿勢が強まり、円売り・ドル売りが進行している。昨日はOECD(経済協力開発機構)が経済見通しを発表。米国の2010年GDP伸び率は2.7%へと3.2%から下方修正される一方、ユーロ圏は1.2%から2.7%と上方修正されており、ユーロドルを買い戻す機運が強まっている。その中で、EU・IMFによる支援策に否定的であったアイルランド政府が態度を一変、アイルランド中銀総裁は「アイルランドはEUとIMFから数百億ユーロ規模の融資を受ける可能性が高い」とコメント、そして、同国財務相も「アイルランドが銀行への支援必要なのは明白であり、ホノハン中銀総裁が言及した金額は正しいだろう」と指摘したことを受けて、アイルランド政府が近日中に支援要請をするとの思惑が働き、ユーロドルの上昇に繋がっている。また トリシェECB総裁が「非伝統的措置を解除する前に、利上げする可能性ある」と示唆した事もユーロドルをサポートしている。
一方、NY市場では、先の11月NY連銀製造業景気指数が大幅に悪化していたことから、昨日の11月フィラデルフィア連銀指数も悪化懸念が先行していたが、22.5と市場予想(5.0)を大幅に上回り、同時に、構成項目別でも新規受注がマイナス5.0からプラス10.4、そして、雇用指数(2.4から13.3)も大幅に上昇するなど、多少違和感はあるものの、市場はこれらの数値を好感すると共に、GMの再上場などが加わり、NYダウは11,181ドル(前日比173ドル高)と活気づいている。
★ペットチャート公開11月15日作成分