豪ドル円買いは80円売りは100円相場へ?
★先日私の甥がパリまで旅行に行くので、ユーロドルのTCとCASHレートを教えてくれと言うので、知り合いの両替商に聞いてみると、外貨預金の手数料もふざけてはいるが、キャッシュとなるとべらぼうな手数料となる。ちなみにユーロドルのインターバンクの仲値が本日は141.50だとすると、片道7.50銭の手数料と聞く。買うときは134円で売るときは149円となる仕組みである。 売り買い同時ならば15円も抜ける手筈である。いくらキャッシュフローがあり、為替リスクがあったとしても法外と言うしかない。オージー円に至ってはユーロドルよりも単位が低いにもかかわらず、売り買いの差が18円から20円もあると言う。今日の豪ドル円の仲値は89.50とすると、買いが80円前後、売りが100円前後と驚くべきレートになる。それでも得体の判らないお客さんがあとをたたず、10万ドル単位で購入すると言う。取らぬ狸の皮算用であるが必要経費を除いても一回あたりの売買で??十万円は確実に取れるし、時には??百万円の手数料になるらしい。う〜む。
リスクを背負って為替で50銭や1円必死になっている業界関係者もびっくりするような手数料をふんだくっているのが都市銀行の子会社ばかり。昔ながらの手数料業務とは言え、ちまちました為替ディーリング部門で稼ぐよりは両替商に転じたほうが絶対に有利ということです。リスクは為替ではなく、強盗のようです。
●120円を抜けて、新展開の相場と見なすべきであろうが、常に円の独歩安懸念が伴うだけに米ドルロングを維持しながら、段階的な売買の繰り返しが本線となる。余りにも短期間での円安基調だけに神経戦が続く公算が高い相場であるが、金利差による個人投資家の需要もクロス円を支えており、また米ドル独歩高と円独歩安が更に進む可能性も視野に入れる必要がある。米国としても、金利差拡大が米国への資金還流となり、一方的な米ドル上昇が米経済の成長を促しており、実際には双子の赤字削減にも手がつけられない状態ではあるが、対米投資を促進させる意味合いでも、強い米ドルと現状の金融政策を維持することが最大課題である。FFレートの連続的な利上げも終盤を迎えてはいるが、日米との金利差が縮小しないことも明白でありに、未だにデフレ懸念が残る日本と、インフレ懸念が残る米国との格差は歴然としているのが現状であり、円安論が高まるのは必然であるが、株式市場が示すように、円安・株高が至極当然に受け入れられる状況下であり、また金市場でも米ドル高と金価格上昇と、世界的な金余りがすべての相場価格を歪めていることは確かである。短期的には米ドルロングが優先されるが、中期的には米ドル売りが視野に入るだけに今後も想定外の動きを見ながらの段階だけに為替相場の難易度も並々ではないと言える。一方では、行過ぎた円安に反論する米製造業界の存在もあるが、財政難に困惑している慎重な日本政府と、不透明感のあるユーロ圏の経済成長を高める手段として一時的な米ドル高でもあり、日欧の景況感が確認されれば、再び米ドル安になる見方もある。
繰り返しになるが、ポジションの拡大ではなく、自ら設定したポジション枠を遵守しながらの売買に専念することが損失を最小限にさせるし、またレートの推移と期間を区切って戦略性を高めるしか良策はない。
●東京市場では想定されたドル円の利益確定の売りもあり、上値も重い展開は否めないが、120円台半ばで安定している状況は、依然として損切りを摸索している段階でもあり、120円割れは望めない状況と見るべきであろう。米ドルロングを意識しながらの展開を勧めるが、今晩の米雇用統計の改善期待からも下値は堅調と判断し、120円台前後の買いと121円前後の売りシナリオで様子を見ることを勧める。
ユーロドルはECB利上げも打ち止め感が先行している状況では、下値トライが優先されるが、1.17割れには値ごろ感の買いと利益確定の買いも旺盛と見るべきであり、1.17台後半の売りを推奨する。