一難去って、又、一難!読み切れない展開へ?
注目されたFOMC政策金利が据え置かれる中、声明文では国債購入規模を来年6月まで6千億0億ドル限度に、月間で750億ドル規模と市場予想の5千億ドルを若干上回る結果であったが、国債買入れペースと全体の規模を定期的に見直し、必要に応じて調整すると発表し、追加余地の可能性に含みを持たせている。
市場は相対的に材料出尽くし感があるが、米長期金利の低下や米中間選挙で民主党の大敗が尾を引いており、米ドルは円を除いて下げ基調を強めている。そして、本日から前倒しした日銀の金融決定会合が控えているが、市場は日銀が何らかの追加的金融緩和策を示唆するのではないかとの見方が支配的であり、ドル円相場はポジション調整主体を背景に、81円前後でこう着度を増している。
しかしながら、昨日に一時81円台半ばまで下落後に、同レベルからは実需売りや利益確定売りが随時散見されており、上値の重さも再認識されている状況である。反面、豪州中銀の0.25%の利上げを実施した影響から、機関投資家並びに個人投資家の外債投資などから、市場のコンセンサスは円キャリトレードの傾向を強めているため、総じて、円が売られやすい環境にある。
いずれにしても、市場は、ビックイベントを終えて、一旦、ポジション調整段階にあるが、明日には米雇用統計が控えており、市場は波乱含みの展開を避けられない状況にある。昨日のADP雇用統計や先のISM製造業に続いて、10月ISM非製造業景況指数が改善されているが、米雇用統計に関する厳しい状況が続いている以上、現状のドル売りの流れを尊重し、もう一段のドルの下落をみてから、ドルの買い戻しを考慮することを勧める。