ドル円史上最安値更新も反発余地大?
ドル円相場は、本日の米中間選挙や明日のFOMCを控えて、80円台半ばで小動きに終始している。しかしながら、豪中銀が予想に反して、0.25%の利上げを実施したことを受けて、豪ドルが対ドルで一時パリティ越えとなり、クロス円全般で買い戻しの動きが早まっている。
本日は主要な経済指標が無く、豪ドル以外はポジション調整主体の展開が予想されるが、市場では本日行われる米国中間選挙において、今後のオバマ政権の足かせになるとの報道もあり、相対的にドル売りが優先されている恰好であるが、市場は民主党の劣勢は織り込み済みでもあり、市場への影響が限定的と判断するのが正解であろう。ただし、それに付随して、突発的な要人発言には注視して、ストップロス優先の相場観で臨むことを勧める。
FOMCに関しては、既に繰り返し報道されているように、金融緩和の規模に焦点が注がれているが、実際問題として、蓋を開けてみない限りは、予測不可能と判断するが、強いて言えば、昨日の米ISM製造業景況感指数の改善などに見られるように、一連の経済指標が改善方向にあり、当初予定されていた5千億ドル規模よりも、小規模の緩和策にとどまる公算が高いだろう。
他方、米金融緩和期待と豪準備銀行の利上げ実施によって、豪ドルは、当面底堅い展開が予想されるが、パリティ越えでは随時利益確定売りが優先されており、過熱気味に上昇していると言わざるを得ない。そして、ドル円が史上最安値に接近する中、ユーロドルの1.4000台やポンドの1.6000台が重石になる可能性が高く、ドルの下げ余地は限定的と判断し、もう一段のドル売り局面では買い戻すことも一考であろう。